SNKがカプコンを抜いてアーケードゲーム業界の頂点に君臨した当時の完全新作対戦格闘。ほぼ見向きもされずにゲーセンからは姿を消した。
餓狼2、サムスピ、餓狼SP、龍虎2、KOF'94と初代龍虎はとりあえずおいておくとして、餓狼2以降出す対戦格闘全てが大ヒットとなった中、餓狼3が多くの人にとって期待外れの作品だった。そしてそのすぐ後に出たのが初報時点でもう誰もが見向きもしていなかった本作、風雲黙示録。もうだって初報時点で「何このキャラ?」なんですもん。
創刊されたばかりの雑誌ネオジオフリークの2号目で巻頭からものすごいページ数を使って特集されたけど、ゲーセンではいつ見ても誰も座っていなかった=プレイされていなかった作品である。キャッチコピーは「未体験の戦いが、君を待つ!」…うん、そうね、まあ確かに大体そんな感じだった。
ただ対戦格闘としての出来は決して悪いものではなくて、そこは当時バカみたいに大量にあった対戦格闘の中ではかなり安定してる。ただ、それが全盛期のSNKの作品だからまずかったよね。後、この時期はSNKだけじゃなくて対戦格闘自体が全盛期なもんで、同時期だとギャラクシーファイト、ヴァンパイアハンター、ストZERO、サイバーボッツ、MSH、天外真伝、餓狼3、KOF'95、ワーヒーパーフェクト、鉄拳2…これらに混ざっては風雲黙示録がプレイして貰える余地は最低でも日本には無かった。餓狼2の血を濃く受け継いでいるのでプレイすればそれなりに面白いんだけど。一応、餓狼シリーズとのつながりが何となく示唆されてはいたけど、それだけじゃなぁ。
カラーリングが目に悪いというか毒々しかったのもかなりマイナス点。
貴重な女性キャラ。ただ公式イラストが可愛くない。そしてゲーム中のバストアップ画像が濃い。いわゆる格闘新体操系なのだけど、普通はリボンが主武器なのに対してボールなのでボールを持ったそのイラストがもうバカっぽい。実際にボールを投げてる姿もバカっぽい。
結果残念ヒロインの位置に。ドットで描かれたキャロルは間違いなく美少女で、その後カードゲームだとか別のゲームに出演する時は大きく美化というか本来の美少女として描かれたけど、むしろ「誰だこれ」状態という。
作品のイメージにそぐわないという理由で続編で消された。女性キャラが続編で消されるって……。
ライン移動攻撃が相手の顔めがけてのヒップアタックだけど、何か別に喰らった相手がうらやましいとか思えないのはどうしてだろう。
ストーリーも結構どうにかして、親に決められた婚約者が本作のラスボス。結婚したくないのでその婚約者をぶちのめそう!という…ラスボスさんはそこまで嫌われてる時点でもう諦めてよ。が、「我が妻に相応しい」とか言ってるし。嫌がる娘を無理矢理というのがお好みなのだろうか。
私に勝てないようじゃだめだめだめっ!
結婚なんてとんでもないわっ あきらめてね♥
その他の画像はスクショ集へ。
スクショを基にAIに描いてもらったキャロル
勝利ポーズ
キャラセレのは携帯アプリのRPGに出た時の温泉イベント。向かって左にちょっと見えてるのはユリだったはず。完全にカットしてるけど、右にはアテナがいた。