3Dホラー探索アクションアドベンチャーの「SENSEs: Midnight」の前編となる作品。日本ストアで販売されてなくて特にメジャーな作品でもないので日本国内で話題にしてる人がほぼいない。
驚かされたのはLanguageがEnglishとしか書かれてなかったので当然英語テキスト、もしかしたら字幕無しの英語音声の場面もあるかもしれんなぁって覚悟してたのに、普通に言語選択機能があって、そこに日本語もあった。色々と検索するとアジア版はLanguageにちゃんと対応言語が書かれてる。ただ、どのバージョンでも言語選択機能は元からあって最初は日本語は無かったっぽい。何にしてもPSストアのこのマイナスな公式情報は変更すべき。
ただ、もっと驚かされたのはゲーム内容。世界観と見た目がANNO: Mutationem。近未来のネオ香港とかいう場所が舞台なもんで、怪しげでちょっとだけ未来感あるけど退廃した感じ、そして2.5Dを名乗るだけあって2Dのキャラが3Dっぽい舞台を歩くというのがあまりにも似てる。
でも実際には2.5ていうか2Dかなー?完全にただの横スクロール。上下移動すらないから迷わない。左右に移動して画面内で反応するものがあったら調査してアイテムを手に入れてっていう、いわゆる「脱出ゲーム」の形。そこに幽霊とかが出てくる。今のところ正直な話面白くない。ものすごく単純で何度も往復する作業。謎解きは別に難しくもないし。主人公が何といっても可愛くない。ストーリーも面白くない。
トロフィーはほとんど取得出来てないけど、多分クリアで2割から3割ってパターンの奴。こちらも正直往復にうんざりさせられるお使いゲーで全然面白くない。SENSEsにあった幽霊に追いかけられるドキドキ感、幽霊から逃げながら無力のまま探索する感が全然無い。
幽霊は特定の場所で現れて、対処法は多分その場その場で決められてる。ランダムに現れて逃げるしかないとかいうゲームじゃない。
アイテム4つしか持てないSENSEsと違ってアイテムは大量に持てるけど「明らかに後で必要になるな」というアイテムが本当に必要になるまで拾えない。かと思えば何に使うかわからないものを必要になりそうだからと拾う主人公。この先に拾っておけばいいだろな無駄往復のせいでなかなかにストレス。
ラムラーナみたいに「何であんな全然別の場所にあった謎の記述がここの暗号のヒントになってんだよ」が何度も繰り返されるし、一部のヒントが実にわかりにくい。
立ち入りの出来ない廃ビルで100年前に起きた事件を大量のテキストを読みながら追っていく。テキストを読まずに事情もわからないままでもプレイは出来るだろうけど、しっかり登場人物の関係とか何が起きたのか把握していないと本気でクソつまらないゲームになる。
ただ1周目時点ではまだよくわからない部分が結構残されていて、多分どうあがいてもバッドエンド。
クリア後の前日譚っぽい「よつや」は四谷怪談を扱うのにお岩さんへの墓参りを面倒くさがった少女の話。一切話と関係なく口裂け女まで出てきて、話しかけるとどう答えてもゲームオーバーになる。続編は日本を舞台にしているし、香港制作なのに妙に日本の事情に詳しい。四谷怪談はともかく口裂け女って。ただ、声優さんは日本人じゃないようで怪しい発音の日本語が飛び交う、お岩さん…日本人ですかね?日本語学校とかで学んだ生徒とかを使ったんだろうか?別にそこは日本語音声じゃなくてもいいんじゃないだろうか。どうせ日本人しかわかんないんだから。
多分、本作の主人公はこの「よつや」の主人公の末裔なんだろう。多分舞台となる廃ビルで起きた事件と同じぐらいの頃…1980年代の話。廃ビルの登場人物と同じ苗字、同じ職業のキャラがいるから母親なのか、それとも廃ビルよりも少し過去で、この後大陸に渡るのか。
話はものすごく単純にすると、香港マフィアの白虎団と黒龍団は対立してて、白虎団のイップはもうホント色々と汚い事をしてたくさんの命を奪ってきた。けど、妻が黒龍の男と駆け落ちして逃げてしまい、娘には汚い男として嫌われ…そして娘には何か邪悪な何かが取り憑いてるように思える。黒龍と和解し改心し平和な世界を築こうとしてるけど、娘に取り憑いてる邪悪は何かを企んでいる。友のフゥとその弟子であり今では右腕であるファンと共に娘に取り憑いた何かを除霊しようとするけど、ファンも邪悪に染まっていてファンはファンで何かを別に企んでいる。これが100年前のメインストーリー。そこから派生して、この事件とは関係なく同じビルに住む人達の愛憎まみれの色々が語られる。
自分に自信が無いけどとても優しい男。その優しい男に惚れたやっぱり自分に自信が無くて手術を繰り返す女。両想いなのにお互いに自分に自信が無いから拒絶されたらどうしようと一歩を踏み出せない。手術なんてしなくてもキレイなのに何で手術を繰り返すんだろう?と思いつつも言えない男。男がいつまで経っても自分の美貌に落ちないと何度も手術をする女。それでも上手くいきそうな雰囲気になったところで余命3年を告げられてしまった男。とかこんな住人たちのドラマを100年後に残された手記とかを追いかけて知る事になる。テキストが時系列になってるわけじゃなくて、各住人たちの日記とかで見る事になるので、誰が誰の事を語ってるのかとかしっかり把握しないとわかりにくい。ただキャラの関係とか把握するとそれなりに楽しい。
固有名詞の日本語訳が一定していない事に今更気づいた。多くの場面で「フゥ」とされているキャラは「シウ」の日記を読む限りは、シウと結婚している。ところがルー・フォン・ハンなる幽霊がシウを妻と呼んでいる。じゃあ、フゥとシウの関係って何だ?と、シウとフゥ宛に師父からの手紙があり。そこではフゥは「フゥ・ホン」とされてる。が、別の場所に「ルー・フゥ・ハン」の記述。つまり「フゥ・ホン=ルー・フゥ・ハン=ルー・フォン・ハン」。これはわかりにくい。「スック・イートニー・ニューエン」なんて名前も出てくるけど、これも「スック・イー、トニー・ニューエン」の誤り。2人分の名前が混じってた事になる。日本語訳固有名詞がいい加減だと気付くとようやくだんだんとわかってくる。
ただ、それでもわからないのが、シウはスックを兄と兄嫁の娘…姪としている。フゥもスックを姪だと言っている。…つまり、シウの兄とフゥの姉妹が結婚して、夫婦のどちらにとっても姪だって事?固有名詞以外も日本語訳をどこまで信じていいのか怪しい。
どうにも主人公が知っている事とプレイヤーが知っている事がかみ合っていない。主人公は「どういう事?」「おかしい」みたいに言い出すけど、プレイヤーにはその台詞自体が意味不明な事が多い。けど、主人公も100年前の知識があるわけじゃなくて、ゲーム中に勝手にプレイヤーが知らないところで情報を手に入れてる。というか言語「日本語」がダメな気もする。あっちこっち必要な情報が欠けているんじゃないだろうか。
プレイヤーは結局ほとんど何が起きたのかわからない。「13 Ghosts」という全ての霊を除霊したってトロフィーあるけど、13人もいないんよ。討伐したのも含めて11人。
エドワード、トニー、スック、正体不明の事件と関係ない人、レイ、マリコ、サリー、ジェオン、マディ、ファン、イップで11人。ファンが除霊というより討伐か。
勝手に消滅したフゥを入れると12人。フゥに頼まれたシウの幽霊がどこにもいない。トロフィー取得出来てるので除霊ミスとかじゃなくて、ゲームにシウのイベントを実装し忘れてる?
ブライアンが謎の人物なんだよなぁ。色んなヤツに「バカすぎてヤバい」って言われてた人。何も考えてないから利用できると、本作ラスボスに利用されてた人物のはず…なんだけど、「ブライアンを信用するな」みたいなメッセージがあったり、ブライアンの部屋だと判明した途端に「ブライアン?そんなはずない。フゥが言っていたのはそういう事?」とか謎のセリフ。いや、フゥはブライアンについて何も言ってないんだけど?そもそも、ブライアンの何を主人公が知っているというのか。
3周目「NG++」特に追加で見れるテキストは無くてトゥルーエンドが見れるだけだけど、意味不明。
結局何が起きたのかほぼ不明なまま。実装し忘れたとしか思えないいくつかのイベント、日本語への翻訳ミスが疑われるテキスト。多分そもそも何も説明していない多くの意味不明な展開。…senseSが面白かったから前作プレイしたってのに、あまりにも雑なゲームだったよ。
プレイ中、100年前に事件がありそれ以後放置されていたっぽい廃ビルで拾ったテープを再生してみたら「自分(主人公)への呼びかけ」があったり、拾った(100年前にあるわけがない)端末に自分への通信があったり、エンディングで結局敗北して死んだかと思ったら「ERROR」と表示されたり。そして何かVRのようなHMDを装着して病室で眠る主人公。
ただ、主人公が廃ビルで「有り得ない体験」をした事そのものは事実。その後、主人公は未来のVR技術だろうか?夢で同じ体験をしている。主人公が何を体験したのかを調査するためか?主人公への呼びかけは、本来の体験ではなくて外部からの妹だとかの呼びかけって事か?
そうだとしてもそれでも謎だらけ。結局100年前に何が起きたんだっていう。キャラ同士の関係とか、背景も不明なまま。あまりにもすっきりとしない。