2000年 5月26日:新生雑記

 今日はヴァリスです。ヴァリスとは何かと言えば、女の子が主人公なアクションゲームです。最初の最初はセーラー服だったりして軟派なイメージがありますが、実際はストーリーはハードで、むちゃくちゃ硬派かつ高すぎる難易度がプレイヤーを阻みます。
 発売は日本テレネットというかレーザーソフトで、シリーズ総数は実に7。こんなに出てるのに、いまいちメジャーとは言い難いこの作品をそのまま埋もれさせない為にも…既に埋もれてるという意見は却下。
 まず1作目の夢幻戦士ヴァリスはパソコンとファミコンで発売されてます。私はプレイした事ないので、どんなゲームかは知らないです。
 次に出たのがIIでPCエンジン初…らしい、動くビジュアルシーンを搭載したゲームです…が、ストーリーの順番というものがあるので、結果としてヴァリスの最終作となったPCエンジン及びメガドラ版の夢幻戦士ヴァリスの話を先にしたいと思います。
 この作品のみレーザーソフトではなくRIOTが製作したのですが、どっちも同じ日本テレネットなのでどーでもいい事です。ゲームそのものはシリーズ1作目のリメイクですが、ゲームは全然別物だそうです。リメイクとかそういうレベルでなくストーリーだけ同じな。
 難易度はヴァリスとしては異様に低くアクトレイザー程度と考えていただければいいかと。キャストは主人公の麻生優子に島本須美、ライバルの桐島麗子に三田優子さん、そしてラスボスのログレスに小林清志さんとなってます。他にも田中秀幸さんなども出演してますが、ザコ(一応ボスキャラだけど)なので無視しときます。
 ストーリーは、ある王国の女王ヴァリアに双子が生まれ、このままでは2人が成長した時に王位継承で争いが起きると考えたヴァリアは何と非情にも姉の方を異世界に捨ててしまいました。
 そして十数年後の地球、捨てられた姉の方は自分の正体も知らずに地球人、麻生優子として普通の女子高生していました。そこに!
 舞台は変わり王国。無能な女王のおかげで闇の戦士ログレスに支配されてしまい国は荒れる一方。そこでヴァリアはログレスを倒しうる力を秘めたヴァリスの剣を……なんとなんと地球の優子の元に移送します。おい、こら、妹に戦わせとけよ。
 再び舞台は地球、学校から帰宅の途中、突然、手元に現れた剣!こんなものを持っていたら銃刀法違反!しかし、そんな事を考えさせる暇もなくヴァリスの剣を追ってログレス配下の魔物も突如、目の前に。何だかわからない内に、命の危険にさらされる優子!
 何とか剣の力で魔物を倒した優子であるが、突如光に包まれふと気づけば見た事もない場所。そして見た事もない女性が、あんたはヴァリスの剣を持っているんだからそれでログレスを倒せ!と。その女性こそ…もちろんヴァリスの剣を地球へ送り込み、強制的に優子を戦いに巻き込んだ張本人のヴァリア、つまり優子の母親である。
 当然、拒否する優子。だがしかし、そんな言葉には耳を貸さず無理矢理、魔法の力で(露出度が高くクソ恥ずかしい)バトルコスチュームへと変身させられてしまう。あまりにも問答無用です。
 下手をすると笑いをとるために大袈裟に「ウソはついてないが真実を語りきってない」ってパターンじゃないのか?などと思われてしまうでしょうが、まさにゲーム中のビジュアルシーンそのままを説明してます。ホントのホントに拒否する優子を無理矢理…なのです。
 そしてヴァリアは姿を消し、取り残された優子。問答無用で魔物は襲ってくるわ、自分がどこにいるんだかわからないわで仕方なく戦うハメに。
 そんな優子の前に現れたのが優子の知り合いであった麗子。彼女はログレスに召喚され闇の戦士として優子と相対した。決して親友だったわけではない、しかし優子が戦えるわけもなかった。
 そんな優子にお構いなしに斬り込んでくる麗子。そして思わず反撃してしまった優子…その結果、麗子は命を落とす。麗子は死を望んでいた…そして死の間際になり初めて親友と呼べる存在が出来た。
 親友であった麗子の為にもログレス打倒を改めて心に決める優子。そしてログレスとの死闘が始まる………
 ログレスを倒し麗子の仇を討った優子は再び地球へと送られる。王位継承の争いにならぬように…
 優子に以前の日常が戻った………麗子という存在を失った事を除いて………

 と、まあこんな感じですかね。優子可哀相すぎ!!ちなみにエンディングのスタッフロールでは優子というか島本さんの歌が聞けます。もちろんPCエンジン版だけですけど。
 んでは、改めてIIを。キャストは前作というか最終作と同じで新キャラのメガスは鈴置洋考さん。
 ゲーム的にはかなり古いだけあり、実にシンプルなアクションゲームで特別な動作とかはなく、純粋に反射神経等が試されます。ある種のパターン化こそ必要ですが、難易度は低めで忍者龍剣伝レベルかと。次はストーリーね。
 ログレスがいなくなり平和となったのは一瞬の事であった。ログレスの兄を名乗るメガスが、指導者ログレスを失い各地で暴れていた魔界の軍勢をまとめあげ、瞬く間に王国を支配してしまった。
 再び召喚される優子。もはや文句を言う気はない。言ったところでムダだからである。
 メガス軍をたった1人で次々と打ち破る優子の前に親友の麗子が現れる−幽霊となってさまよっていたらしい−。親友との再会を喜ぶ間もなく母親であるヴァリアが死亡。悪の元凶が滅んだだけな様な気がしないでもないがな。
 だが母の死を受け止めた優子はパワーアップを果たす。バトルコスチュームが進化し…やっぱりクソ恥ずかしいのであった。というか、かなり危ない格好である。っていうか泣いてないで戦え、妹!
 メガス配下の将軍らを全て倒し、いよいよメガスとの対決。メガスは戦士であった。正々堂々と戦い、そして敗れたメガスは言う。
 ヴァリアにもその娘ヴァルナにも、この地を治めるだけの力はない!常時ならよいかもしれない、だが弟ログレスの愚行の結果とはいえ魔物が徘徊するこの地において無力な支配者は罪ですらあると。ならば自分が責任を持って世界をまとめ、戦士が不要となるまで統治するしかないと。彼には野望はなかった…そして目的は既に達成していた。
 ヴァリスの戦士優子にならば、自分の後を継ぐ能力があると判断したわけである。そして、親に捨てられ大事な場面で戦士としての力のみを求められた自分と優子は同じである!と。同じであるが故に優子には戦士という存在を超えたものになってほしいと。
 悲しい戦士メガスの想いを受け止める優子。だが、メガスの望んだ結果とはならなかった。優子はヴァルナの手により地球へと送り返されヴァルナが新女王として即位する事になる。
 メガス格好いいです、ホントに。そして最後の「メガス…悲しい戦士…」と言う優子の台詞が重いです。もしかしたら自分がメガスであったかもしれない。そして自分もメガスと同じ道を歩む事になるかもしれないという思い…いっやぁ、コスチュームはアレなのにハードですわ、ヴァリス。

 次は発売順序とは違うんですが、SDヴァリスを。これはメガドラの作品でストーリーはIIのものですが、キャラはSDです。これが何の意味があったのかキャラは可愛いSDキャラなのにストーリーはIIのまんまでパロディでも何でもないので、キャラに似合わぬハードなストーリーという奇妙な事になってます。
 難易度はIIより高く、何よりセーブが出来ないので…結構つらいです。コンティニュー回数にも制限ありますし。
 ボスキャラは1人だけ「紅蓮のトウ」というキャラだけ削除されちゃってます。IIではメガスの直前に登場する最後のボスだったのに…

 次はIIIでPCエンジンとメガドラで発売されてます。システムは大幅進化しグラフィックもかなり奇麗になってます。使用キャラも3人に増え、難易度は豪華奮発大幅増量。シリーズの中で一番難しいです。どれくらいかは比較できるゲームないです。
 セレクトボタンでボスキャラ戦以外でキャラはいつでも切り替えられます。安定して強い優子、ムチ使いのチャム、魔法が強い(らしい)ヴァルナの3人ですが、結局、優子だけ使ってればいいんじゃない?って感じです。
 キャストはチャムが三田優子さん、ヴァルナが島津冴子さん、グラメスが郷里大輔さん、ログレスが戸谷公次さんです。
 ストーリーは、やはり支配者としては無力すぎたヴァルナがグラメスっつう奴にとっつかまり…
 グラメス、それはヴァリスの剣と対になるというレーザスの剣の所有者。ヴァリスの剣も手に入れ、絶対的な力を持った支配者となる事を企む者。
 優子はヴァルナ救出の為に三度、ヴァリスの剣を手にする。一方、グラメスは優子の事をよく知っているというログレスを蘇らせ配下に加える。
 同じくグラメスに戦いを挑む鬼の娘チャムと共にヴァルナを救出し、そのままグラメスのところまで乗り込もうとする優子であったが、今のヴァリスの剣ではレーザスの剣に勝てないと知る。ヴァリスの剣の真の力を解放しなくては勝てぬ事を。
 力を解放する能力を持った者には出会えた。だが、力を解放すれば所有者である優子の命もまた失われるという。
 優子は躊躇いなく力を解放した。自分は戦士である、戦士は戦いが終わればこの世界には不要であると考えたのであろう。そして数百年の時を経て邂逅する2振りの勇者の剣、ヴァリスとレーザス。
 あっと、ログレスはもうとっくに死んでます。復活野郎は弱いというのは相場なんで、わざわざ倒した事を記す必要ないかなぁなんて。
 グラメスは死んだ。そして優子もまた…
 争いの元となる2振りの剣を持ち優子は天界へと去った。ヴァリスの戦士の伝説は終わりを告げた。
 っていう話です。最後の最後まで優子は何か貧乏クジ引きまくりなような。
 死人は生き返らない!それは絶対であり(ジャンプの漫画は例外的に許す)、サムスピみたいに殺すような真似して、後で後悔して復活させうような真似をするのは実にみっともないのである。でも、ヴァリスの戦士として死を選んだ優子だけど、女子高生としての地球人としての麻生優子はそれを望んでいたのだろうか?両親は悲しむだろうし。やはり悪いのはヴァリア&ヴァルナ親子である。

 最後にIV。PCエンジンの作品で、システムは前作以上に完成度が高く、3人のキャラの性能差がはっきりとし場面場面で使い分ける必要が出てきており、アクションゲームとして面白い作品だったと思います。難易度は前作よりか落ちてます。
 使用キャラは新主人公のレナは前作の優子と大体同じ、アムは武器が特殊で、かつ2段ジャンプが出来る。アスファーは体がでかく攻撃を喰らいやすいが、攻撃力が高い。それぞれの特殊攻撃もかなり練り込まれており、PCエンジンで最高のバランスと完成度の高さを誇るアクションゲームだと私は思います。
 キャストはレナが鶴ひろみさん、アムが冬馬由美さん、アスファーは玄田哲章さん、ガルギアが塩沢兼人さんです。
 ストーリーは前作から結構時が流れ…今度はガルギアという奴にとっつかまったヴァルナを救出する為に……もう、ほっとけ、無視しろ、勝手に処刑してOK!
 などと私は思うのですが、レジスタンスが結成され、隊員のレナは1人でヴァルナを救出しに行こうとし、妹のアムもつき従う。
 だが、レジスタンスのリーダーであるチャムは無謀だとして彼女らを止める。そこに優子の声が届く「レナに行かせなさい」という。
 レナとアムはチャムの許しを得てヴァルナ救出へと向かい、ガルギアの父であるアスファーを仲間に加える。そしてアスファーから伝説のヴァリスの戦士でなければ我が息子を倒す事はかなわぬと聞かされる。
 先代のヴァリスの戦士であり、ヴァリスの剣の所有者である優子がいる天界へと向かう3人。何ぃ、歩いて天界って行けるんかぁ!
 空へ空へと昇り天界へとたどり着いたレナであったが、優子はヴァリスの剣を譲る事を拒否する。待てよ、おい!アンタが「行かせなさい」って言ったんだろ!!
 すっかり女神となっていた優子はヴァリスの戦士の悲しい運命を語り、自らの体験を直接、レナの脳に映像として送り込む。さすが女神だ、人間業でない。
 優子の辿った悲しい生き様に涙するレナ。だが、彼女の心は決まっていた、それでも私はヴァリスの戦士にならなければならない。
 レナの強い決心を受け、優子は1つの課題を出す。ヴァリスの戦士優子を打ち倒す事…ヴァリスの戦士を倒せるならば、ヴァリスの戦士の悲しい運命を打ち破れるかもしれない…
 レナの前に最強のヴァリスの戦士優子の幻影が現れる。(ゲームではヴァリスの戦士優子と女神優子と2人を同時に相手にするんですが、ストーリー的に変なので女神優子はここでは無視します)
 そしてレナの力量を認めた優子はヴァリスの剣を手渡し、ここに新たなヴァリスの戦士が誕生した。
 ヴァルナが処刑される日は近い。急ぎ処刑場所へ向かう3人であるが、あまりにも遅すぎた。その場にガルギアが現れヴァルナへ一撃を見舞う。そして鮮血が舞う。
 ……ヴァルナを護りアムは散った。
 紅き月で最強の力を手に入れたガルギアは言う「ヴァリスの戦士の伝説は終わりを告げる。この紅き月が貴様の墓標となるのだ」
 レナは応える「もう悲しい戦士は作らない!」
 アスファーの力をも譲り受けレナはガルギアと相対する。
 ガルギアは父に見守られ逝った。自分が狂気に犯されていた事、父に愛されていた事を知り。
 そんな2人を後にレナは1人、去った。
 これでヴァリスは完結です。実際、続編は考えてたみたいですけど、出なかったので結果的にこれで終わりです。ヴァリスの戦士の悲しき宿命を断てずに終了しちゃったんですね、このシリーズ。
 アムがねぇ。まさか死ぬとは思いませんでしたわ。「美人は…損だな…長生き…出来ない…」死の間際までこんな事を言って残された姉の悲しみを少しでも和らげようとするのが…
 では最後、スーパーヴァリス 赤き月の乙女。これはスーファミの作品でストーリーはIVです。が…何故にあんな駄作になってるのでせう?
 使用可能キャラはレナ1人のみ、っつうかアムとアスファーは存在自体抹消!なるほど、アムは死なないしアスファーとガルギアの物語もないから悲しい宿命を断って終わってるなぁ。ただ単に悪役だったガルギアを倒すだけだから。
 ゲーム的にも…すいません、最初に言ったの間違い。ヴァリスで難易度一番低いのコレです。
 この頃、ヴァリスって変なキャンペーンやってたんですよ。ヴァリスへの想いをぶつけろみたいな。んで、応募券が結構限られていて…私、送りましたよ。で、何か送られてきました。一応、非売品なんで貴重なんですが、もうどっかに行っちゃいました。スーパーヴァリスはそれ専用でまた別のキャンペーンもやってまして、クリア後に評価レベルごとのパスワードみたいなのが出て、評価は24段階くらいあったんかな?そのパスワードを多く書いた人にプレゼントみたいな。つっても、そんなの最大の数で応募する人しかいないのわかりきってますし。先着かなぁなどと思い、発売日にプレイしまくって全評価を叩き出し…先着じゃなかったみたいです。
 これとは別にIVの時もやってまして、これは隠しアイテムがあるんで、全ステージに何個出てくるか応えよっていう。隠しアイテムなんで自信を持って何個だ!とか応えられるわけもなく、不安に思いつつも応募してみたら、ヴァリスの非売品ビデオテープが送られてきました。