斬紅郎無双剣設定について

 斬紅郎無双剣という作品は「設定のほとんどが不明」。
 後の作品で色々と設定が追加されたは明かされてますが、矛盾が多く何が何やらわからないのが実情です。
 もちろん、設定をほとんど作らず「己の弱さを克服出来ず鬼になってしまった男を倒す」というただそれだけの「渋い世界」が斬紅郎無双剣の世界であり、「設定がどうこう」いうのは「支倉未起隆は宇宙人なのかスタンド使いなのか?」だとか「九条昴は男なのか女なのか?」という「敢えて不明にされている」事に意味があり、それが「魅力」であるというのに、無理に答えを求めようとするのと同じぐらいに無粋です。斬紅郎無双剣は「ただ鬼を倒す」だけの世界であり、その中に何を見るかはプレイヤー次第。そこが魅力なわけです。

 が…公式ストーリーに組み込まれてしまっている以上「斬紅郎無双剣は侍魂のキャラを使った世界が少し違う外伝作品」などと言ったところで通じるものでもなく、「設定」というものは存在してしまうわけです。天や零で明かされたんだか追加されたんだかよくわからない設定も含めて過去に遡って設定が。
 というわけで、当サイトなりの斬紅郎無双剣設定を。ポリゴン侍も本来であれば無視していい存在ですが、あれも真サムライ直後という位置づけになってしまっているので、それも考えた上で。ただし、本気で時間が交錯している「天下一剣客伝」は基本的に無視する事とします。アレは本気で「外伝」ですから。
 同じく「小説」媒体で発表されたものも、かなり不可解な部分が多いので当サイトではとりあえず基本的に無視する事とします。でも都合よく「必要な部分」だけは(天下一剣客伝ともども)取り入れるという「卑怯」な事はするかもしれません。今現時点では何を書くかは決まってないので。

人間がゾンビになって蘇るなんて事があるのか?−破沙羅全般−

 首斬り破沙羅は「鬼」に自分自身と恋人を殺され、その恨みで蘇ったという事になっています。が、そんなのアリなんでしょうか?
 零では人間から妖怪に堕ちた者がいたりはしましたが…。1度死んで蘇った存在としては不知火幻庵がいますが、彼は自力ではなくアンブロジァの力で蘇っているわけで…。

 破沙羅の場合は斬の小説や天草降臨において「天草が復活させた」という事になっています。天草にそんな力あるのかどうか、とこれでは破沙羅の設定ではなく天草の設定に…。
 そもそもの問題として…時代が合わないというのがあります。
 天草降臨という作品「零」並に設定捏造&過去の設定を変更しないと成り立たないものが多く、破沙羅についても同様。天草降臨の中では有名な矛盾設定ですが

 斬小説では「初代侍魂で倒されたはずなのにまだ現世を彷徨っていた天草が…斬紅郎の破沙羅殺害現場に居合わせ…面白がって復活させた」という感じですが、「天草が討ち取られた」のは公式に「1788年夏」。
 斬小説は「斬紅郎無双剣の基本設定さえ理解してない」方が書いたものと推察されます。そうでなければ「ゲーム版とは設定自体が異なるもう1つの斬紅郎無双剣」か。

 普通に考えると「破沙羅」は斬紅郎がまだ無差別殺戮をしていた頃(斬紅郎無双剣の数年前)に被害に遭い、長い事、鬼を求めて彷徨っていたという事になります。
 が、ゲームに付随の設定&プロフィールは小説のように無視するわけにはいかないので…。当サイトではこう考えます。

破沙羅と篝火を殺害したのは斬紅郎の犯行を装った三九六

 矛盾しすぎている小説は既に「考察対象外」。そうなると「破沙羅を殺害したのは斬紅郎」という情報は無くなります。斬でも天でも「斬紅郎が破沙羅を殺害した」とは記述されておらず、斬にて「鬼に自身と最愛の恋人を殺された」とあるのみです。
 帯刀した侍だけを襲うようになった斬紅郎が破沙羅の村を襲撃し全滅させるわけもないので、そうなると「鬼」の噂を利用し「鬼の犯行に見せかけた」者がやったと考える事になります。
 もちろん、この場合「閑丸」が知らずにやったという可能性も残ってはいるのですが、「閑丸が暴走した」という情報は無く、「閑丸は鬼ではない」と当サイトでは考えているので、この考えは当サイトでは捨てる事にします。というか閑丸の犯行と考える人がいるとも思えませんが。

 三九六は知っての通り「外道」です。ゲーム中はまだ温和な態度ですが、公式ストーリー等でその「外道」っぷりはわかる事。自分の利益の為であれば他人の命など知った事ではない。「鬼の噂」が出ているなら、その噂も利用する。
 「鬼」三九六は容赦無く、破沙羅と篝火を殺害。「鬼」というキーワードにのみ「憎悪」の感情を持つ破沙羅にとっては「自分を殺したのが誰なのか」という思考は既に出来てません(この辺りほぼ公式。目の前に立ちふさがる者=敵という認識であり、視力があるのかどうかさえ…。常に見ているのは素晴らしい悪夢と美しい悪夢(=零のエンディング)なのではないでしょうかね?)。
 斬紅郎を配下にしたい天草としては「鬼」を憎悪する破沙羅は「使える」存在であった。まあ、その程度の事でしょう、きっと。
 他人の体を使ってとはいえ、天草を復活させる事が出来たアンブロジァですから、死んで時がほとんど経っていない破沙羅を復活させるなどどうという事も無い。天草降臨のエンディングでは天草も破沙羅も同じ形で封印されてしまうので「天草と同質の存在」なんでしょうし、やっぱり。

何で変身出来るんですか?−黒子全般−

 不可思議な力を持つ黒子。ですが、斬紅郎無双剣の黒子は他タイトルの黒子と比べてもかなり異質な能力の持ち主です。
 黒子が戦闘キャラとして登場するのは「真サムライスピリッツ」「斬紅郎無双剣」「ポリゴン侍」「天下一剣客伝」の4作品。内、真と剣の黒子は同一人物なんだろーなーとは思います。ポリゴン侍のは随分とまともですが、まあもしかしたら同一人物なのかも?とも思えます。  が、斬のは…。黒子は五つ子であり、そうでなくてもたくさん存在しているので、「真と斬とポリゴン」とでは中身が違うと考えた方がいいかと思います。身長と体重は同じですが。

 そもそも、斬の黒子は何しに出てきているのか?ポリゴンのは対人戦専用でありストーリーに組み込まれていない存在なので考えなくともOK。真と剣は「格闘家としての血が騒いで乱入」。
 でも、斬のは…対戦相手に変身して襲い掛かってくるっていうのは「自分の力で戦ってるわけでもない」わけで、「戦いたくて」という理由は相応しくないと思うのですよ、私は。

 ここでヒントとなるのが同じような能力を持った人物の存在。
 かつて零で私はこんな事を言いました。

零には黒子がいないとお嘆きの貴方!!ちゃんといます、そう「くろこ」うちゆめじが。

 と。彼だか彼女だかには幻術があり、実際に変身しているかのように見える程のレベル。
 さて、斬紅郎無双剣での右京の参戦理由思い出して下さい。
 そう!!神夢想一刀流の道場が鬼に襲われ門人が犠牲となり、師(黒河内左近)も命を落としてしまい、右京はその仇討ちの為に参戦しているのです。圭殿がどうとか咲さんがどうだの「女」が参戦理由になってばかりいる右京ですが、斬では仇討ち。
 そして、黒河内夢路は黒河内左近の息子だか娘。確かに父との間に確執はありましたが、だからといって実家の道場が襲われ父までがその犠牲となって黙っていられるでしょうか?

 とはいえ、夢路は罪の償いの為に剣を捨て尼僧(?)として生きています。その例外が枯華院での羅刹丸との決着ですが、例外であるからこそ

俗世との関わりも断ち、刀も封じたつもりでしたが……これが最期の神夢想一刀流……!

 と、「最期の」の言葉が自分への戒め。これを破る事は夢路にとっては「何か」への裏切りになる…贖罪にならない。彼だか彼女だかの性格ではこうですよね?(もちろん、天下一剣客伝での羅刹丸との再戦は考慮しません。ストーリー上有り得ないので)
 今更「神夢想一刀流」は振るえない。かといって、「神夢想一刀流」との関わりを断つ事も出来ない。
 だからこそ黒子の姿を借り…そして、剣士を見守っていたのではないでしょうか?何で襲ってくるのかやっぱりわかんないけど。
 結構多弁な黒子一家でありながら、斬の黒子の乱入メッセージは「右京かよッ」と言いたくなる「・・・・・・。」というものですし。
 何よりも体力ゲージ下にキャラ名が表示されない!!そしてモザイクも無い!!(天下一剣客伝は堂々と「黒子」とキャラ名出しちゃいましたが…黒子と言えばキャラ名にモザイクです、やっぱり)

 破沙羅ともども零キャラが斬紅郎無双剣に関わるはずは「無い」んですが、アレが過去の話として発表された以上は!
 零キャラは未来の作品に関わる事が出来ない為、夢路の場合「父親死んだのに無視かよ」という状況になってしまっているので、夢路の名誉の為にもこう考えたいな、と。
 破沙羅も同じく、天草降臨の矛盾した設定をどうにか解決しようと考えた場合、零キャラを取り入れる事になりました。
 まあ、当然…どう考えるも自由なわけで、私は勝手にこう考えているだけというだけの事。なので「無茶苦茶言うんじゃない」とかいちいちツッコミいれないで下さい。

 疲れたのでとりあえずここまで。気が向いたら、斬紅郎と閑丸。リムルルとナコルル。骸羅、狂死郎辺りを書こうかなと思ってます。覇王丸とか幻十郎は別に設定がどうこうと不可解な点無いんでどうでもいーです。

僕は…鬼なのか?−閑丸全般−

 斬紅郎無双剣の主人公「緋雨閑丸」。…正体不明です。
 覚えているのは「鬼」と、その「鬼」が行ったであろう殺戮。
 斬紅郎の息子「覚之進」ではないと、はっきりと公言されています。

 しかしです、斬紅郎と何らかの関係があるのは、ほぼ確実。
 刀をほとんど抜くことのなかった斬紅郎無双剣と違い、天草降臨では「刀」を振り回しています。この時に使う技が「斬紅郎」と同じなんですね(技名だとか)。
 斬紅郎の流派「無限一刀流」は一子相伝……だったはず。記憶違いかも……。まあ、記憶違いならもう、そもそもが成り立たないんですが、一子相伝なのであれば…閑丸が扱う事自体が不可解(緋刀流を名乗ってはいますが)。

 結論から言うと、斬紅郎と閑丸は同一人物…これが当サイト的閑丸の正体です。
 斬紅郎が人の心を捨て鬼と化した時に生まれた「斬紅郎の人の心が肉体を持ったモノ」それが閑丸と考えます。
 過去の記憶が無く、残されているのは「鬼が起こした惨劇シーン」のみ。そして、一般的には無垢の象徴となる「子供」の姿。
 ここで、斬紅郎無双剣での閑丸エンディングを思い出して下さい。いや、思い出すのも面倒だと思うんで、転記しますね。

確実に殺したはずの斬紅郎の死骸はそこにはなく、風景さえも違う‥‥
周りの木々は無惨に切り倒され、気が付くと斬紅郎の刀を持っていた。
「僕は・・どうなったんだ?」
閑丸は気が付かない、斬ったのは斬紅郎の心の「鬼」である事に。
記憶は戻らない‥‥‥‥
しかし、かすかに甦る何かがあった。

「僕は‥‥‥鬼‥‥‥なのか‥‥」

 斬ったのは斬紅郎の心の鬼なのだそうです。そして、斬紅郎の刀を持っていたそうです。
 閑丸=斬紅郎なのだとすれば、納得のいくシーンです、これって。
 問題はですね、この場合、普通に解釈すれば「斬紅郎の鬼の心に人の心が勝った」という事になるんですが、斬紅郎の心の闇は相当に深いらしく…鬼の心が「斬紅郎の片割れである閑丸に宿った」のではないでしょうか?
 優しい性格で「刀」を抜く事を滅多にしなかった閑丸が、天草降臨では刀を抜きまくり&その技は斬紅郎のものと同じ。そして、斬紅郎無双剣では見せる事の無かった「鬼の心」に悩まされてます。

 結局どういう事なのか?そもそも「鬼」なるものが実在しているのか?強さを求め自身の暴走を止める事さえ出来なかったその心をして「鬼」と呼んでいただけではないのか?
 この辺りよくわかりません。「斬紅郎無双剣」単体では「鬼」なんて実在しないという事になると思います(というか、そうでないと斬紅郎無双剣の世界が壊れます)。が、天草降臨以降を考えるなら、「鬼」の心なるものが存在していたと考えるしかないようです。
 つまり…。

 この場合の問題は零で出てきた「水無月刃」「水無月宗家」という単語。天下一剣客伝は無視してOKでしょうが、零は無視しちゃいけない扱いですし(天剣にしても、斬紅郎と閑丸の会話だとかは無視しちゃいけないんでしょうしね…)。
 問題は僧侶に拾われ育てられていたはずの閑丸が外道の娘さんのとこで何で暮らしてたのかっていうとこから始まるんですが、閑丸の正体と関係ないですし、そんなのは零の考察でやるべき事。今回はどうでもいいことです(実際、閑丸がいつ生まれたのかだとかという問題もあるので、無視しちゃいけないんですけどね)。

 天下一剣客伝を見ると斬紅郎も閑丸を「水無月宗家」の人間と認識していましたんで、斬紅郎は「水無月」家の人間なのでしょう、きっと。宗家の鬼がどうとか意味のわからない事を言ってましたが…意味がわからないのでこの際無視します都合よく無視するな。卑怯だろとか言うなーーー。
 斬紅郎は水無月家の恥さらしみたいな何か問題のある存在であり、それ故に「水無月」の名を名乗る事を許されず「壬無月」を名乗っていた。心のよわーい斬紅郎は鬼と化したその時、密かに恨んでいた水無月宗家を真っ先に襲い、その時にきっと「水無月刃」なる少年も手にかけており……人の心が分離する際にその姿が自然に参考となった…か、刃少年の体に斬紅郎の人の心が宿った。
 零で刀を抜きまくっていたりするのは「ストーリーとゲーム中の技は関係ありません」という事で。天草降臨ではゲーム中の技を考慮してるのに零は無視するのかよとか言うなー。

 ま、どういう結論にせよ「斬紅郎に鬼が取り憑いていた」って考える事自体、イヤなんですがね。心が弱いだとかそういう問題でもないし。
 豪鬼なんかと同じ種類の人間だと思うんで(CVS2で豪鬼を前にして覇王丸は対斬紅郎戦の時と同じ「鬼退治と行きますか」みたいな台詞吐いてますし)。ま、豪鬼の場合は殺意の波動を乗り越えてる(と思う)んで、鬼に飲み込まれた斬紅郎とは強さの質が違うとは思いますがーーーー。