「今日は何の話題にしようかと迷ってます、結構あるんで」
 今日の一言。

だってぇ…やっぱりおねえさまだよぉ。21歳なんでしょ?

 というわけで、ボクはおねえさまの事が好きだったらしい、どーやら。
「よくわからないんですが。えと、これはおねえさまに「おねえさま呼ぶな」言われた時のですね」
 で、おねーさまはおねーさま!っていう。
「ふむ…「マリア様が見てる」でタイトルいいのかな。あれは実に面白いですな」
 現実にもああいう世界があるっていうのがボクには信じられないです。「ごきげんよう」なんて1回も使った事ないです。
「でも、憧れるんじゃないですか?」
 無い無い無い無い。無理無理無理無理。ボクが言う「おねーさま」っていうのは違う。「姉」だからおねーさまなんだし。…厳密には「姉」でもないけど。憧れるっていうならむしろ男の人?
「無いと思うです、それも」
 そーですか。…でも、何ていうかボクが21歳になって…その時にああなれるのかな?
「なれんでしょう。生まれつきの人間性あるから。陽実…彼女は16歳だろーが14歳だろーが「おねーさま」なんです。悠さんは21歳になったところで、やっぱり今とあんまし変わらないと思いますよ。いつまで経っても年上の人間を「大人」と感じていて、自分は大人になれないダメ人間」
 ダメ言うな。
「うん。姉様、ずっといっしょだから、ね……」
 自分に「様」づけする素敵なねえさま。
「あまりにも面白すぎたんでマリア様の話しようかと思いましたが、今回はナコリムにしますかね」
 リムルルのエンディングがどういう意味なのか…ってね!どう受け取ればいいのか。
「まず、あれがリムルルの妄想だっていうのはとりあえず無しとして過去の回想として素直に受け取るという前提で今回は」
 でも、妄想だよね。
「いや、零自体が全て妄想の産物ですから。妄想の中で妄想してる人とか面倒」
 じゃあ、回想として…素直に受け取ると何らかの理由でリムルルは家族がいなくなった。
「父親だけいなくなるっていうのはわからないでもないんですよ、熊に殺されるとかありえる話ですから。でも、両親が死んで幼い娘1人だけ生きてるって状況が理解出来ないんですよね」
 母親はリムルル産んですぐに死んじゃった。それで父親に育てられてた。その逆でもいい。
「いや逆ってパターンは考えられないですよ。理由は後で話すとして…まあ、何故かはわからないけどリムルルは1人になった。それをナコルルが拾ったわけですが、それ以前のナコルルとリムルルの関係が問題なわけですよね」
 同じコタンの子供なんだから顔見知りだったのは確かでしょ。ナコルルのリボンはリムルルお手製だって設定で、それであの回想シーンの時点でもうナコルルはあのリボンつけてる。あれを真似してリムルルが作ってプレゼントしたって可能性もあるんだけど、いっつもリボンつけてるのは「リムルルのプレゼントだから」ってSNK言ってたし。
「そう、顔見知り、それも親しい関係だったはずです。…ここで最大のヒントっていうのはナコルルが拾ったとはいえ、実際にリムルルはその後、ナコルルの妹として育てられたっていう点。あの時のリムルルが4歳としてナコルルは7歳。7歳の子供が勝手に「うん、姉様」とか出来るもんでもないんで大人の判断があります。リムルルをどこで育てるのがいいのかっていう」
 ナコルルと一緒に育てるのがいいって判断された。それはかなり親しかったから…かな?
「もっとわかりやすく言えば実の姉妹でなかったにしても従姉妹程度の血のつながりがあったんだと思うんです。アイヌっていうのは男性社会…男が優位だとかそういうんじゃなくて、生活形態上、女性だけで生きていくのはちょっと無理あるようなんです」
 無理ですか。…あーーー、それがさっき言ってた逆は有り得ないっていう?
「そうです。でも、人はいつ死ぬかわからない。父親…夫が死んでしまった場合、残された者はどうなるのか。これは兄弟夫婦と一緒に暮らす事が多いらしいのです。もし、リムルルの父親が先に死んでしまっていたのだとすれば、とっくにもうリムルルとその母親は新しい家族…おそらくはナコルルのとこですね、そこで一緒に暮らしていたはずです」
 そーですか。で、リムルルの場合は両親が揃っていなくなった。だから、リムルルの母親か父親の兄弟のとこで生活する事になった。
「そう考えるのが妥当かと。おそらくは……リムルルとナコルルの互いの母親が姉妹だったんではないかなと」
 ちなみに兄弟がいない場合は?
「コタンの有力者…村長とかの家で」
 …確か、サノウクって村長だったよねぇ?
「ただね…アイヌがそういう習慣があったっていうだけでね…私ね、零のスタッフがそれを知った上であのエンディングを作ったとは思ってないんよ。別にナコルルとリムルルが実の姉妹でなくてもそんな事はどーでもいいんですけどね、そういう設定にした意味が無いから気に入らないのよ。零全体に流れる「幼稚な意外性」っていう…どうすれば裏をかけるかって考えて小学生でも「それは無いだろ。安易すぎる」って捨てちゃうようなアイデアを堂々と使うのが気に入らないんよ。気に入らないから自分なりに納得させようとしてリムルルのエンディングについて「こーいう事なんだろう」って考えたけど…やっぱり所詮こじつけなんよ。思うんですよ…多分、零の続編は発表されると思うんです、零2だか真零だか壱だか、タイトルどーでもいいんですけど、今回、シナリオ作った方は…もうちょっと「他人の目」を気にした方がいいんではないかと思うので」
 設定変更するならするで、もっと説得力あるもの。…設定変更すべき理由がはっきりと。
「理由はいらないです。何で変更したのかとかそんな事はどうでもいい。…ただな、同人誌じゃ無いんだから自分の作った世界で自分だけの設定を振りかざすのは狂ってると思うのです。どのキャラにも固定のファンがいるっていうのを常に頭の片隅…片隅でいいから持っておけば今回のようなあんなアホな事は出来るわけないんです。…私がギースとクラウザーは兄弟だとは認めない…ギースの兄弟はジェフだ!とか言ってるような…そーいう同意してくれる人もいるけど、ほとんどの人にとってそんな設定は受け入れる事は出来ない…でも、それを「素晴らしいアイデア」だとでも勘違いして、公式データとして採用してしまう…今回の侍魂零はそういうレベル。そんなのは職権濫用です。零の雰囲気は好きですし、シナリオも好きなんですが、昔の侍魂でそれをやるなっていう。愛があれば何やってもいいとか思ってるんだとしたら、ファンそれぞれに「愛」の形は違うんだって事を理解するです」
 愛が無いよりはいいけど、愛がありすぎて暴走しすぎちゃうのも困り!
「困り?」
 困る!
「一番怖いのは侍魂が嫌いになってしまう事。KOFはもう嫌いだとかそーいうの超えて「嫌い」だとか言う価値すらない存在に成り果てましたから。家庭用発売されたら買うでしょうが、何かどーでもいー。興味湧く部分が無いし」
 続編が出ないのがやっぱり幸せなのかな?
「それはホントに悲しい結論なんで、どうにかならないものですかね。…だから、新章にしろって」
 売れないんです、それじゃ!!
「キャラに魅力は十分ある。風雲の続編とか龍虎の続編出すよりよっぽど見込みあるはずです。別に風雲と龍虎がダメだって言ってるわけじゃないですが」
 キミにとってはあーいう「昔のSNK」なキャラの方がいいんだよね?
「色物呼ばわりされてるの見ると「KOFキャラの方がよっぽどヘンだ!」って言い返したくなりますから。龍虎キャラは普通だろーが…思いっきり」
 普通すぎるのも問題かなぁ、対戦格闘だと。