SNK対戦格闘の舞台はある程度共通化されています。が、本当に同じ世界の話なのかというとかなり疑問があります。
 確実につながっていいるのは…

龍虎の拳>餓狼伝説

 の流れのみ。明らかに世界が違う「侍魂」はどうでもいいとして、残る作品のつながりを。
 まず、ライデンの存在が明かされているファイヤースープレックス。これは他作品と世界観や設定に矛盾を生じさせておらず、ファイヤースープレックスではビッグベアの存在が語られていない為、ファイヤースープレックスと餓狼伝説は同時期か、ファイヤースープレックスの方がやや過去と思われます。つまり、流れは…

龍虎の拳>龍虎の拳2>龍虎の拳外伝>ファイヤースープレックス>餓狼伝説>餓狼伝説2>餓狼伝説3>RB餓狼伝説となります。

 ここで問題となるのは龍虎の拳2とは明らかに設定が違う如月流なる忍術を使う月華の剣士の斬鉄の存在。設定にてはっきりと「如月影二の先祖」と書かれてはいるのですが…。
 龍虎と設定が明らかに異なり、また炎や氷が飛び交う世界…龍虎や餓狼とは異質です。つまり、月華は龍虎・餓狼とは異なる世界であり……

斬鉄はKOFシリーズの如月影二の先祖

 と考えるべきだと思われます。
 つまり、流れは…。

龍虎>餓狼
月華>KOF

 の2本存在する事となります。KOFには炎の使い手だの怪しげな輩が大量にいますし、三神器だとかの存在も月華の世界観と一致します。
 さて、お次はRB以降の餓狼。明らかにキャラが別人となったRBS、RB2。
 現実に「餓狼2でクラウザー死亡」はいつの間にやら公式設定となっているので、RBSはストーリーの存在しない作品となるわけですが、だとしてもRB2のリックと香緋までが妄想の存在であるわけもなく…RB以後にもKOFは開催されていたと考えるのが妥当かと思われます。
 そして、RBの直接の続編となるドミネイテッドマインドの存在。ゲーム上は様々なキャラがいますが、実際にストーリーに関わっているのは旧餓狼シリーズではビリーとテリーのみのようです。つまり、ストーリー的に特に矛盾は無し。
 RBSの正式ストーリー=ドミネイテッドマインド(RBSとドミネイテッドマインドではキャラの年齢は違うんですが…)。
 そして、その後RB2…主催者不明のKOFが開催されています。
 確かにRBS以降のキャラはRB以前のキャラと別人としか思えません…が、だからといって存在していない大会というわけもなく…。結局、餓狼伝説は全て同一世界と考えてよさそうです(当たり前などと言うなかれ。ストリートファイターシリーズはカプコン自ら、ZEROと2、2と3はつながっていない、ZEROはあくまでも2の過去っぽい話であり、公式に2の過去ではないという扱い。つまり各シリーズがパラレルワールドだと発言しているのですから)。

 では、RB2以後となるとどうなるか。風雲シリーズとMOWが存在しています。
 MOWは語るまでもなく、「月華」と世界観を同じくします。餓狼や龍虎には蹴り脚から炎や電撃を発するような人はいません。そういう人は「変態」扱いです…双角とか。
 極限流はともかくとして、不知火流も「忍術」というよりは「NINJUTU」というべき怪しげな「歴史を感じさせない代物」となっており、プロレスリングも全くリアリティーがありません。つまり、MOWは普通にKOF世界の話ですね。ところがバックストーリーはRBの続編。
 世界観は月華、KOF系でありながらバックストーリーはRB。
 という事はMOWはどこにも属さないシリーズ。シリーズの設定となる背景が偶然、RB餓狼に似た話になってるだけと考えるのが正しいようです。

 一方の風雲。こちらも炎だの水だのの使い手がいますが、「邪呀」なる組織の裏の力。扱いとしては双角に近いかと思います。
 龍虎の世界観に近いわけですが…それにしたって、近未来の話にしてはあまりにも退廃しすぎています。
 チュンとスイルの設定も時間的にかなりの謎が残っており、「本当に餓狼の未来の話なのか?」と疑いたくなります。
 21世紀前半という設定を21世紀後半とすると、問題は解決するのですが勝手に舞台の時間設定を変えるわけにもいかないので、この設定で考えると…。
 餓狼最後の歴史となるRB2が1998年。スイルやチュンの設定から考察した風雲の年代は2045年辺り。
 約50年あるので、この先あのように退廃した世界にならないなどとは誰も保証出来ません。
 つうか、今回の趣旨は読むまでも無くわかってるでしょうが…MOWの餓狼伝説続編拒否ですので、何でMOWはそんな理由で否定して風雲は肯定するんだ?などという反論は受け付けないんです。
 いや、敢えて主張するまでもなく「MOWを餓狼伝説の続編として受け入れてる良い子」はこんなサイトに来てないと思いますがね。MOWやKOFが嫌いな人ばっかり来てるサイトなんで。
 本サイトの考え方は

龍虎の拳>ファイヤースープレックス>餓狼伝説>RB餓狼伝説>風雲
月華の剣士>THE KING OF FIGHTERS
餓狼MOW
武力
侍魂

 の5つの軸があるというものとなります。武力はリョウがいなければ龍虎ルートに入れても問題無さそうではありますが。またKOF、侍魂に関しては作品内でもルートが存在していると考えます。
 侍魂は公式には全て物語が連なっており…。

零>侍魂>斬紅郎無双剣>天草降臨>真侍魂>ポリゴン侍>アスラ斬魔伝>新章

 となるわけですが、開発者の意図…つまり、各作品発売時の開発者の話を読むに…。

侍魂>覇王丸地獄変
斬紅郎無双剣>天草降臨
ポリゴン侍>アスラ斬魔伝

 という流れになります。つまり、「斬紅郎無双剣」と「ポリゴン侍」は元々は旧シリーズとは世界観が同じ別世界として1からストーリーを作り直したシリーズとして設定されています。
 真侍でナコルルが消滅したにも関わらずポリゴン侍にナコルルがいる。しかも体格データがまるで違う。真侍で魔界に行ったはずのアースクェイクが背景にいる、紅珠魂の持ち主である覇王丸が、更に実は半陽の男である等々。これらは実のところ「新シリーズ」だからであり「旧シリーズ」は「真侍魂」で完結していたはずなんです。
 ところが斬紅郎無双剣、ポリゴン侍共に「旧シリーズとの矛盾」を指摘され続け…きっと「説明が面倒になった」んでしょうね。無理矢理話をつなげちゃいました。結果、現在の「侍魂の無茶苦茶な歴史」ができあがるわけです。特にナコルルと天草辺り。
 そもそもが侍魂時点で続編ではキャラ総取り替えだとかそんなインタビュー話もあり、侍魂チームは「物語をつなげる気など全然無かった」ようで、そこに零が加わったもので意味がわからない話になってしまってるわけですね。実際、新章に至っては世界観も違いますし旧シリーズとは「つながってない」と考えても全然問題無いと思います。つながってるとして、それはアスラ斬魔伝からであり、真侍からではないかと…チャムチャムいるけど。
 つまり、公式ではないのですが、侍魂を理解するには


侍魂>斬紅郎無双剣>天草降臨>覇王丸地獄変
ポリゴン侍>アスラ斬魔伝>新章

 の3つのルートがあると考えるといいと思います。零の続編は無さそうですが。
 なお、KOFの場合は…。

94〜97>99〜01>03
94〜97>EX

 の2ルートが現在存在しています。EXシリーズ…当初はオロチシリーズとネスツシリーズをつなぐとか言ってたんですがねぇ。
   まあ、どうでもいいんですが、ADKの場合は…タイムマシンが存在しているので時系列に並べるのは無理です。
 ブラウン博士的にはニンジャコマンドー>ワールドヒーローズでしょうが、ワールドヒーローズは一応は「現代」なのに対して、ニンジャコマンドーは「未来」の話ですし、一般人からすればワールドヒーローズ>ニンジャコマンドーとなりますな。
 何だってブラウン博士はわざわざ20世紀の時代を住み処にしてるのかは知りませんが、フウマもいついてますし、20世紀は居心地いいんでしょうね、きっと。