プロローグ
 1800年前、草薙・八尺瓊・八咫の三者によってオロチは封じられた。これ以後、千百数十年の間平穏な世が続いているかのように見えていたが、確実に変化は生じていた。八尺瓊の『オロチの力への憧れ』である。積み重ねられていったその思いは「オロチの魂の解放」という行動として具現化してしまう。
 しかし、この時解放されたに見えた魂は「オロチの魂」ではなく、「オロチ八傑集の魂」だった。不測の事態に備えて八咫が封印の場所を移していたためである。「オロチの魂」の解放には失敗した八尺瓊だったが、解放した「八傑集の魂」と盟約を結ぶことで、史上最悪の技“八稚女”の完成に成功する。
 この事件を一早く察知、行動を起こしたのがオロチ一族である。オロチ一族は八尺瓊に接近し、“八稚女”をもって草薙と対決するよう持ちかける。目的は二つ。一つは三種の神器の「武」を司る草薙を根絶やしにすること。もう一つは両者の争いを火種にして拡大する戦乱によって八咫をおびき寄せ、「オロチの封印」の場所がどこか突き止めるためである。戦乱はしばらく続いたが草薙・八尺瓊の争いに決着はつかなかった。この間、オロチ一族と解放された八傑集の魂は何処かに消失(消滅ではない)。乱が小康状態に入った時点で事は落ちつきを取り戻したかのように見えた。
 しかし、現実はそうではなく、この争乱が決定的なものとなって草薙と八尺瓊は断絶。これを機に八尺瓊は「八神」を名乗り、草薙を敵対し続けることになる。
 これが『660年前の宿縁』の始まりである。

 ※96時の設定と矛盾を起こしてるが気にするな!何せ660年も前の事、資料が残っているわけもない!
  この97の設定は「表向き」に草薙一族に知られている660年前の歴史で、96の設定が真の歴史だと思われる。

レオナ乱入
レオナ「・・・・・・」
「!!」
「何?目が見えない・・・。あ、頭が・・・」
ゲーニッツ「初めての覚醒にしてはなかなかのものです」
「あなたが次に目覚めるのはより多くの同士と巡り会う時・・・」
「その日を楽しみにしていますよ。フハハハ・・・」
レオナ「今のは・・・?」
ゲーニッツ「さあ、目覚めるのです!八傑集の血を継ぎし者、レオナよ!!!」
「何だ!」
ちづる「オロチの血に魅入られている・・・」
 「ウゥゥゥゥ・・・・・」<

オロチ四天王戦
ちづる「オロチの血・・・、あれ程までに人を狂わせるものなの・・・」
「・・・・!」
 『血の暴走か・・・』
「何だ?」
 『面白い出し物だったわ』
 『余興にしてはね』
「誰だ・・・!」
 『オロチと言えばわかるか?』
 「オロチ・・・・・・だと!」
ちづる「あなた達がオロチ・・・!?」
「驚いたか?」
「何を企んでいるんだ!」
「企み?ほとんど済ませちまったぜ、お前等がな」
「どういうことだ?」
「オロチの覚醒はゲーニッツが成功させた。その覚醒をより完全にするのに必要なのは多くの精神力だ」
「精神力?」
「そうだ。その精神力を短時間で高められる『場』を探すのが俺達の役目だ。それ程の苦労はなかったがな」
シェルミー「並々ならない精神力を持った格闘家がぶつかり合う『場』。わかるでしょ?」
ちづる「まさか・・・キング・オブ・ファイターズを利用された!?」
「何だと!?」
「お前達が必死に闘う。その間にオロチは復活に十分なエネルギーをお前達から頂戴するって寸法だ」
ちづる「クッ、うかつだったわ!!」
「これ程うまくいくとはな。しかし、まだツメが足りない。1800年前にやり残したツメがな・・・」
ちづる「1800年前?」
「そうだ。1800年前、オロチは人間を滅ぼそうとした。しかし、全人類を滅ぼすにはかなりのエネルギーが必要だ。効率良くエネルギーを蓄えるには相応の『生けにえ』が必要だった。それが『クシナダ』だ」
ちづる「オロチの生けにえにされたと伝えられている・・・」
「そう、娘の名だ」
ちづる「けれど、それは伝説上の人物じゃ・・・?」
「違う、真実だ。オロチがエネルギーを蓄積するためのアンテナ役−それがクシナダだ。だが、1800年前、クシナダを手に入れることには失敗した」
ちづる「私たちの祖先がそれを妨害したのね」
「そうだ。生けにえを失いオロチが再び目覚めるまでには1800年かかった。だが、奇跡が起こった。転生してたんだよ、クシナダが・・・この現代にな!」
ちづる「そんな!?」
「驚くのは早いぜ。そのクシナダ、誰だと思う、草薙?」
「どういうことだ!?」
「運命ってやつか?草薙、貴様の女にクシナダは転生していたんだよ」
「ユキが!!」/TD>
「俺達の真の目的はクシナダを手に入れること、その邪魔となるお前達をまずは倒すことだ」※じゃあ、KOFなんか出てないで拉致しろよ、クシナダを!
「よくしゃべる・・・」
「そんなことは絶対させねえ!」
「いいぞ。もっと怒れ。貴様の『怒り』もこっちは有効に利用させてもらうんだからな」

オロチ戦
「楽しませてもらったぜ。だが、所詮は逆効果だ」
 「!」
シェルミー「もうすぐだわ」
ちづる「まさか・・・あの子が・・・・!?」
クリス「時が来た・・・」
ちづる「あなたが・・・本当にそうなの・・・?」
クリス「・・・我は・・・オロチ・・・」
「これでオロチ一族の願いが完遂される」
「ふざけんな!!!」
オロチ「目覚めの時が来た。お前達三神器の力を持ってしてももう遅い」
ちづる「そんな事ない!!」
オロチ「無策で何を言う?三神器はただそろっただけだ。どうすれば良いかなどまるで分からない。クシナダがいないことで全てが失敗に終わることにはならん」
ちづる「・・・心を読まれている!」
オロチ「お前達の心ばかりではない。私には全ての人間が何を考えているかがわかる・・・、救い難いものだ。ここにいにしえの儀式を完遂させる」
「なめるなよ!そうそう好きにはさせないぜ!」

オロチ戦後
「ヤツは・・・死んだのか?」
ちづる「そうあってほしいわ。前の戦いでも、結局オロチを倒すことはできなかったの。封じる事までで精一杯だったのよ」
オロチ「その通りだ・・・、人に私を倒すことなどできはしない」
ちづる「そんな・・・、けど、あれだけの攻撃を受けて・・・なぜ?」
「立ってるだけが精一杯じゃないのか?キサマには戦う力もなければ、八傑集もいないんだぜ」
オロチ「力か・・・、だが、オロチの血を引きし者がいれば、そうとも言えまい」
「何だと!?」
「!!!」
「オオオオオオオォォォォ・・・」
オロチ「草薙と八咫(やた)を殺せ。そして<三種の神器>などと言うくだらぬ契りを砕くのだ。オロチの子・・・。八神よ・・・」
「オオオオオオオオオオオ!!」
オロチ「!!」
「オオオオオオオ・・・・」
「八神ィィィ!」
 『払ウモノ・・・、草薙ヨ、コノ男ヲ呪ワレシ宿命カラ救ッテヤッテクレ・・・』
「誰だ?」
 『全テガ狂ッテシマッタノハ血ノ盟約ヲ結ビシアノ日・・・。我ガ一族ガオロチニ魅セラレテシマッタアノ時カラナノダ』
「我が一族?・・・!八神、いや、八尺瓊(やさかに)一族か!?」
 『一度犯シタ過チハ改メル事モナク、660年モノアイダ繰リ返サレタ・・・。ソノ永キニ渡ル過チヲ、罪ヲ、コノ男ハ背負ッテイル。積ミ重ネテキタ罪ハ到底償エルモノデハナイ。ダガ・・・、罪ハ我ガ一族全テノモノ。コノ男一人ガ背負ウコトハナイ。“封ズル者”トシテノ役目ヲ果タサセ、我ラガ罪カラコノ男ヲ救ッテヤッテクレ。モウ終ワリニセネバナラヌ 庵ト共ニオロチヲ倒セ・・・。
 ソシテ・・・、1800年前ノアノ時ノヨウニ・・・クシナダヲ護ルノダ・・・』
「ケリをつける。神楽、フォローできるか?」
ちづる「やってみるわ・・・
 私も神器の一人“護りし者”ですもの」
オロチ「愚かな・・・。八神に草薙の力をぶつける気か。そんなことをすれば貴様らも死ぬぞ」
ちづる「草薙!早く!!」
「行くぜ!!」
「オオオオオオォォォォ!!!」
「八神ィィィィ!!!」
  
  
「ユキ・・・・」