プロローグ
　ライブハウス。数人の若者が各々の担当楽器を鳴らしている。曲の間奏、大柄の男のギターソロが盛り上がる。と、突然演奏をやめてしまう男。
社「やめやめ」
　『またか』と言いたげなメンバー。うち何人かはライブハウスを後にする。出ていくメンバーを見送ったあと、社のほうに視線を移す少年。
クリス「結構いい感じだと思ったんだけどな、やっぱりダメなんだ？あっ！」
　後ろからクリスの頭をかきむしる女。
シェルミー「まだ何かが足りないのよ。ね、リーダー？」
　意地の悪い口調で問いかけるシェルミーに答えることなくカウンターに腰掛ける社。
クリス「何が不満なんだか…。及第点じゃない？」
シェルミー「曲だけならね。でももっと他の理由なんじゃない？」
クリス「他の？」
シェルミー「気がつかなかった？あったじゃない、この前」
クリス「この前？」
シェルミー「ほら、ライブハウスの…」
クリス「ああ、出演キャンセルのことだね」
シェルミー「そうそう。どうもあの日から様子がおかしいのよね。毛色の似たグループと『かぶって』知名度の高いバンドの方が出演するなんてのはよくあることだけど、こうも同じグループとかぶるなんて…不思議よ」
クリス「ええっと、誰だっけ？あの…」
シェルミー「そう、私も名前は忘れたんだけど…たしか、赤い髪した…」
クリス「うん、そんな感じ。…けど、ライブまでもう二か月ないよ」
シェルミー「うん、そうなのよね…」
　カウンターでぼんやりとしている社の隣に腰掛け、テレビのスイッチをつけるシェルミー。キング・オブ・ファイターズ決勝大会のＣＭが流れている。
シェルミー「Ｋ・Ｏ・Ｆ？キング・オブ・ファイターズか…」
　視線だけをテレビに映し画面を眺める社。
社「これ、何？」
シェルミー「さあ？ねぇ、これ、何？」
　いつの間にかアイスクリームをほおばっているクリスにふるシェルミー。二人の方には目をやらずアイスクリームを食べ続ける。
クリス「格闘大会らしいよ。この前テレビで予選大会の中継してた」
社「その予選大会ってのは誰でも出れんのか？」
クリス「腕に自信があれば誰でも出れるんじゃない？」
社「ふうん…！」
　出場選手がダイジェストで流れてくる。草薙京に続き、映し出される赤い髪をした男。
シェルミー「ちょっと…、クリス！」
　カウンターに寄ってくるクリス。
クリス「あ！この人…。へえ、こんなとこにも出るんだね」
シェルミー「本人かしら？」
クリス「じゃないの？こういう人、そんなにいないよ」
　曲げた人差し指を噛み、画面をにらむ社。
社「こんなところにいやがったか…」
シェルミー「バンドだけじゃないんだ…。ホント、人は見かけによらないわ」
社「…出るか」
クリス・シェルミー「えっ！？」
社「いや、出たいなって」
シェルミー「出るって、これに？」
社「ああ。面白そうだからな。俺達も出ようぜ、これに」
シェルミー「本気？」
　困惑の表情で社の方を見るシェルミー。
社「大マジだ。これまでの借りを格闘大会で全部返してやるのさ」
　困惑の表情がほぐれて全てを悟り切ったかのように口元に笑みを浮かべるシェルミー。
シェルミー「結構…面白いかもね…」
クリス「…って言ったって、予選大会終わっちゃってるよ」
　『そうだった』っていう感じで失望のジェスチャーをするシェルミー。テレビを凝視したまま社が口を開く。
社「俺に考えがある」
　『どういうこと？』とでも言いたげにクリスの方に顔を向けるシェルミー。両肩をすくめて首を傾げるクリス。

　アメリカ某所。レンガ壁の袋小路で対面している社と男。戦い始めてしばらく経っているらしいが、平然としている社とは対称的に男の方が片ひざをついている。そこにやって来るシェルミーとクリス。お互いに向かい合って壁に寄っかかる。
クリス「うまくいった？」
シェルミー「まあね、結構いかつい男だったけど。でも、シードチームをあおって果たし合いなんて…、ここまで凝る？フツー？」
クリス「どうしてもって聞かないんだもん、しょうがないでしょ」
シェルミー「信じらんない」
クリス「とか言ってえ、結構楽しんでんじゃないの？シェルミーだってさ？」
シェルミー「わかったような口きくじゃない…そろそろね」
　やっとのことで立ち上がる男。涼しい目で声をかける社。
社「もういいだろう、３つ数えてやる。おとなしく招待状おいてけ」
男「…ふざけんな…」
　お互いを見て『クスッ』と微笑うシェルミーとクリス。
社「ふたーつ」
　組んでいた両手をだらりと下ろし、さらに涼やかな視線を男に送る社。男が表情を厳しくさせる。
男「攻めてこい。こっちにはまだとっておきがあるんだ」
社「みっつ！」
　駆け出そうとする社を確認して必殺のモーションに入る男。
男「かかったな！ヘルバウッ…なっ！」
　数メートルあった距離をいつの間にか縮め、男の目の前まで詰め寄っている社。『ニヤリ』とした表情が飛び込んできたかと思うと、視界が急激に浮き上がって回転する。腕一本で男を軽々と持ち上げている社。
社「こんな腕でよくも出場するなんでぶちあげたもんだ。これまで勝ってこれたのは名前通り『幸運』だったからかもな」
男「貴様は一体…！？」
社「七枷武真館空手・七枷社。今大会最もその強さを証明するのは草薙でもボガードでも極限流でもない。七枷社、この俺だ」
男「七枷…社…！」
　放り投げられる男。起き上がる素振りも見せない。地面に落ちている招待状をひろい、シェルミー達の方に振り返る。
社「いつ来た？」
シェルミー「ちょっと前にね。けど、やるって言ったらとことんね、あきれちゃう」
社「まあな」
シェルミー「でも、どうしてアメリカなの？日本で良かったんじゃないの？」
社「どうせ奴を叩くんなら別の地区から決勝大会でと思ってな。それ位のアピールはあってもいいだろう？ここのブロックを選んだのは、たまたま手頃な奴がここにいた、それだけのことだ。ところでおまえらの方は？」
　各々の招待状をヒラヒラちらつかせる二人。
クリス「これで三枚そろったね」
　『フッ』と言いながら通り過ぎようとする社。その後をついていくクリス。
シェルミー「ねえ！」
社「？」
シェルミー「七枷武真館空手ってホントなの？」
　白々とした目で舌を出す社。
社「う・そ」
シェルミー「…！！！」
　声を出さず肩だけを震わせて笑うシェルミー。

庵乱入
庵「優勝セレモニーだと・・・くだらんな」
「ゴフッ、何だ・・・」
「クッ、この大会にもオロチがからんでいる様だな」
「血が・・・さわぐ」
「なめるなよオロチ。俺は貴様等の血に支配などされん！」
「ゴフォオオオ・・・」
社「やっと現われたか・・・」
庵「・・・・・」
シェルミー「でも様子が変よ」
社「血の暴走か。そのほうが好都合だ」
庵「ぐうおおおゥゥゥ！！」

オロチ四天王戦
社「所詮、普通の人間が扱える代物じゃない・・・、オロチの血はな・・・・そろそろか」
　『中々のもんだな』
社「フッ・・・」
　『面白い出し物だったわ』
社「もったいぶらずに出てこい」
　『ああ』
社「久しぶりだな」
　『久しぶりもないだろ？俺達はお前達、お前達は俺達自身の何者でもないんだからな』
社「まあな。しかし、思いのほか良策だった。個人を精神と肉体とに分裂させて、オロチ活性に役立てるってのは」
　『ああ。オロチの覚醒はゲーニッツが成功させた。残る八傑集の俺達の役目は、オロチが完全に覚醒するのに必要精神力を掻き集めることだ』
社「だが俺達だけでは、掻き集めれる精神力にも限界がある」
　『苦肉の策ではあったが、自分たちを精神と肉体とに分裂することで、精神力を集める＜働き手＞を増やすことには成功した』
シェルミー「あとは効率よく精神力を高めて回収できる『場』を探し出すだけだった・・・。」
社「そうだ。だが、それ程の苦労もなく、『場』を探し出すことができた」
クリス「キング・オブ・ファイターズ・・・。ホント、ラッキーだったね」
社「まあな。作業を続ける間に草薙、八神、神楽と邪魔者までついでに倒すことができたんだからな。残るはツメだけだ。俺達が集めた精神力とお前達が高めてきた精神力、派手にぶつかり合わせる」
　『ああ、最高の状態でオロチにエネルギーを捧げるとしよう』

オロチ戦
社「どうだ・・・！？」
社『おそらく・・・』
社「頼む・・・、うまくいってくれ・・・」
クリス『永き眠りだった・・・』
　「！！！」
社『これで我らがオロチ一族の願いが完遂する』
社「いや・・・、まだだ・・・」
オロチ『よくここまでの覚醒に至ったものだ・・・。だが、まだ完全ではない・・・』
社「やはり・・・そうか・・・」
シェルミー「でも、どうすれば・・・？」
オロチ『私と闘え・・・・』
　「！！！」
オロチ『私と闘い、お互いの精神力を限界まで高めるのだ。そうすれば、我が復活もより完全なものとなろう。』
社「それこそが我がオロチ一族の願いだ」

オロチ戦後
社「どうだ・・・！？」
　「・・・・・！」
社「まさか・・・、死んでしまった・・・？オロチが・・・、いや、そんなハズは・・・！！」
シェルミー「まだ・・・何が足りないと言うの・・・？」
　　
　「クリス・・・・！
　社・・・！」
社「悪く思うなよ。もう考えられる手段はこれしかない。後から俺も行く・・・」
シェルミー「もう・・約束だから・・ね・・」
社「オロチ！クリスもシェルミーもこのとおり殺したぞ！
　残るは俺一人だ！こいつらと俺の血！肉！全てお前にくれてやる！！
　　
　受け取れえええェェェェ！！！」
　　
　　
　　
　　
　「ワ・レ・メ・ザ・メ・タ・リ」

個人データ
七枷　社（声優：粟根まこと）
名前七枷　社（ななかせ　やしろ）
格闘スタイル型は特にないが、主に打撃系の技が中心
誕生日１２月３１日
出身地日本
血液型Ｏ
身長１９０cm
体重９９kg
趣味バンド　旅行
好きな食べ物穂先メンマ
得意スポーツ水泳
大切なもの琥珀
嫌いなものナス　狭いところ
必殺技

ミサイルマイトバッシュ

　←ＡorＣ
　腕を振り振り殴り！
「ムン　イヤァ」

アッパーデュエル

　→↓ＡorＣ
　一見すると無敵対空技だが…実は最初の攻撃がヒットしないと飛び上がらないというよくわからん技。まあ、対空になるし隙は小さいので良しとしよう。
「オラァ」

スレッジハンマー

　↓←ＡorＣ
　飛び上がって、叩き付けパンチ。割と使いやすい。
「ウオォォォォ」

ジェットカウンター

　→ＡorＣ
　鋭い突進技。連続技や奇襲などに便利な技である。
「イヤァ」

超必殺技

ミリオンバッシュストリーム

　↓→ＡorＣ
　超ミサイルマイトバッシュ。バカみたいに腕を振り回す。割と使いにくい。
「いっちまいなぁ」

ファイナルインパクト

　↓↓→ＡorＣ
　スーパーキャンセルの事ではない。というかスーパーキャンセルという意味の方がわからん人の方が多かろう。溜める事でガード不能になるが…当たらない！
「おとなしく…ねてろぉ」

シェルミー（声優：西川葉月）
名前ＳＨＥＲＭＩＥ（シェルミー）
格闘スタイル型は特にないが主に投げが中心（ブリッジは得意）
誕生日　２月１３日
出身地フランス
血液型Ｂ
身長１７３cm
体重６８kg
３サイズＢ９２・Ｗ６３・Ｈ８７
趣味バンド　仏映画鑑賞
好きな食べ物魚（特に光りもの）
得意スポーツアイススケート
大切なものパソコン
嫌いなものセロリ　シチュー　高校野球
必殺技

シェルミーホイップ

　→↓ＢorＤ
　打撃投げであり…空中の相手にも使用可能で一見して対空に使えそうであるが…対空性能はあまりよろしくない
「えいっ　えいっ」

シェルミーシュート

　→ＢorＤ
　結構、強烈なダッシュ投げ。ダッシュコマンド投げでも十分なのだが…他キャラのダッシュ投げより掴みが早いようでこの技でも十分使っていける。
「あはっ　あはっ」

アクセルスピンキック

　↓←ＢorＤ
　何だかよくわからん空中からの突進技。
「たぁっ　きまった？」

シェルミースパイラル

→ＡorＣ
　強力なコマンド投げにして私がシェルミーが嫌いな理由。この女、一体何を考えてんだか…
「しつれい　うふふふふふっ」

超必殺技

シェルミーフラッシュ

　←←ＡorＣ
　何故に少しづつダメージが増えるのか理解しがたい超投げ。何であんなに痛いんだ？
「にげちゃダメよ　ワン、ツー、スリー」

シェルミーカーニバル

　→→ＡorＣ
　安定したダメージを与える超投げ。上のとどっちを使ってもいいが…こっちの方が痛そうではある。
「わたしからのプレゼント　おまけ！」

クリス（声優：緒方りお）
名前ＣＨＲＩＳ（クリス）
格闘スタイル型は特にないがスピードを生かした攻撃が中心
誕生日　５月　３日
出身地スウェーデン
血液型ＡＢ
身長１６０cm
体重４８kg
趣味料理
好きな食べ物ブータン
得意スポーツオリエンテーリング
大切なもの自然
嫌いなものグミキャンディー　頭を気軽に触る人

必殺技

スライドタッチ

　↓→ＡorＣ
　スライドしてタッチするの。一種の突進技だけど弱だと突進しない…スライド？
「てやぁっ」

ハンティングエア

　→↓ＢorＤ
　空狩り。対空技
「えいっ！」

シューティングダンサー・スラスト

　←ＡorＣ
　突進して蹴る技。
「しただよ」

シューティングダンサー・ステップ

　←ＢorＤ
　突進して飛び上がり蹴る技。
「うえだよ」

グライダースタンプ

　空中↓→ＢorＤ
　急降下蹴り。シューティングダンサー・ステップの後にも出せちゃうの。
「ふんっ」

超必殺技

ツイスタードライブ

　↓↓←ＢorＤ
　すごいハンティングエア。
「ほんきだしますね」

チェーンスライドタッチ

　↓↓→ＡorＣ
　すごいスライドタッチ。
「えんりょなくいきます」