プロローグ
 神話の時代にスサノオが倒したヤマタノオロチ。しかし、実はそのヤマタノオロチとは…暗黒の力により、この世を闇に閉ざそうと目論むオロチ一族の中の最も腕の立つ8人…オロチ八傑集
 八傑集…その「岩を砕き肉を裂く」恐るべき力から当時の人々は彼らのことを八つの頭を持つ大蛇すなわち、「ヤマタノオロチ」と称し恐れたのであった。
 現在にも、その末裔は存在しており封印を解かれた八傑集は、再びこの世を闇に閉ざそうとしている。八傑集の上にはそれを束ねる長がいる様だが、それが何者なのか又、何を企んでいるのか今は謎のベールに包まれている。

 ヤマタノオロチを倒し二つの流派が完成した。草薙の拳…八尺瓊の拳…“地上最強の拳”と二つの流派は呼ばれる様になったが…八尺瓊の心の中にはオロチの力への憧れがあった。オロチの持つ魅力に取りつかれていたのだ。
 そして…八尺瓊は道を誤った。封印されているオロチの力を解こうとしたのだ。
 そして、その事を知った時の帝の命により、八尺瓊は深く闇の中に幽閉される事となる。
 その間に封印を解かれた八傑集の一人が、八尺瓊の妻をつれさりいけにえにしてしまう。
 そして幽閉されている八尺瓊に近付き八傑集の一人は言った。「おまえの妻は己れの一族の罪を償うために、草薙の手により殺された」と。
 そしてその言葉は草薙と八尺瓊の1200年の永きにわたり、信頼を憎しみへと変えていった。
「どうだ草薙が憎いだろう!?ならば我と契約を交わしオロチの力で草薙に復讐してはどうだ」
 そして、八尺瓊はその誘いにのりオロチの力で草薙に復讐するため「血の契約」を行った。それから八尺瓊は「八神」を名乗り「八稚女」という史上最悪の技を生みだした。この時から草薙は悪夢を闇に葬るために戦い、八神は草薙との絆を振り払い復讐のために戦うことになる。
 だれも知らない、660年前の悲しい闇の史実である。

ちづる戦前デモ
 「おめでとうございます。素晴らしい試合でしたわ。」
「・・・!」
 「はじめまして。今大会を主催させていただいた者です。けど残念ですわ。あの草薙・八神が手を組んだ興味深いチーム・・・。その実力の程、とくと拝見できると思いましたのにお噂ほどでもなかったようね・・・。」
「これはどういうことだ?神楽!何かの冗談か?」
「・・・・。」
神楽「わからないわ。・・・まさか!」
「おまえは一体・・・何者なんだ?」
 「私の名は神楽・・・。護りし者・・・。」
「護りし者・・・?」
神楽「あなた達の本当の力が見たいわ。トーナメントで見せたのが精一杯の実力と言うのなら話は別だけど・・・?」

ゲーニッツ戦前デモ
神楽「やっぱり・・・、姉様なのね。」
神楽「ちづる、その若き草薙と八神を導きなさい・・・。」
「何がどうなってるんだ?あいつは何者だったんだ!」
神楽「あの人は今は亡き私の姉・・・。私たちは二人で封じられしオロチを護ってきた。」
「その姉貴がなぜ俺達と?」
神楽「私たち三人の力が解放されたオロチの力を再び封じることができるかどうかを試すためよ。」
「オロチの力・・・?」
神楽「そう・・・・。ルガールが手に入れようとしてできなかった力・・・。それを再び封じるには私たち三人の力が必要なのよ。」
「くだらん・・・。」
神楽「残されている時間はないわ。気配でわかる・・・。近いわ。」
「近い・・・?」
神楽「そう・・・・。ルガールの右眼を奪い、オロチの封印を解いた者そして・・・、姉を亡きものにした男。」
「なんだ?・・・風!?うわぁーッ!!」
「どうなっちまったんだ?」
ゲーニッツ「さすがですね。これ位ではどうということもありませんか・・・。」
「・・・!誰だ!?」
ゲーニッツ「やっと見つけましたよ、神楽さん。事の次第は拝見させていただきました。人の手を借りてのオロチ封じとは・・・。しかし無駄です。あなた方では私には勝てない。したがって残された選択肢は二つ。闘って死ぬか、闘わずして死ぬか・・・。いかがしますか?」
神楽「不名誉な二者択一ね。」
「答えはどちらも『ノー』だ。地に叩き伏せられるんはゲーニッツ、おまえの方だぜ!」
※待てぃ…ゲーニッツは名前名乗ってないぞ、こら!!何故知ってる!
ゲーニッツ「フッ、愚かな事です。」

エンディング
ゲーニッツ「少々侮り過ぎましたか。これ程とは・・・。
 しかし、これでおしまいではありませんよ・・・。」
「チィッ!」
 ※ボイスで「楽には死ねんぞぉ」と入ります。ちなみに本編で使われてないボイスです(八酒杯はこのエンディングでしか使ってないので当然と言えば当然ですが)
  
「喰らい
 やがれェェイッ!」
ゲーニッツ「くッ!」
 「なぜ・・・風が吹かん・・・!?グァァァァッ!」
「なぜだ!?なぜ紅い・・・?俺の炎が紅いわけがない!!」
神楽「払うもの草薙、封ずるもの八神。あなた達は今1800年の刻をなぞらえたのよ。大蛇は八神の紅い炎で封じられ、草薙によってなぎ払われた。
 八神の紅き炎はあなたが持つ人の部分の本能が生み出したのよ。」
「くだらん事を・・・!」
神楽「あなたが操る蒼き炎。それはあなたに流れるオロチの血から生まれるもの・・・。あなたの一族が代々短命なのは、そのオロチの血のせいよ。このままその力を使い続ければ八神、あなたもいずれ・・・。
八神「死ぬとでも言いたいのか?誰がだ?この俺がか!!」
※このシーンのみ「庵」ではなく「八神」と表記されてますがどういう意味があるかは知りません。
 「・・・・!」
 「くッ、グフッ!!」
神楽「目を醒まして。草薙と八神の争いなど無益なことよ。捨てなさい、八神の名を。オロチを止めるには草薙とあなたの力が必要なのよ。」
「黙れ・・・!おれは俺の生きたい様に生きる。誰の指図も受けん!」
神楽「あなたもそうなの?」
「まあな。俺達の闘いは草薙とか八神とかって事じゃない。おれとヤツとの戦いだ。大昔のことは知ったこっちゃない。仮にあいつの前にオロチが現れれば、あいつがオロチを倒す。俺の前に現れてもそれは同じことさ。」
 「・・・じゃあな。」
神楽「草薙、私たちの一族はあなた達の争いをずっと見てきた。私たちがどちらにもつかなかったのは他でもない。この争いが無意味であることを知っていたからよ。
 八神・・・あなたにもいずれわかる時が来るわ。
 そして草薙・・・あなたもその血の宿命から逃れられないことを知るでしょう。
 それまでは
 私も・・・。」