神楽 マキ

声優:猪砂 和世

個人データ
名前神楽 マキ(かぐら まき)
格闘スタイル神楽流古武術
誕生日 6月26日
身長169cm
体重52kg
血液型AB型
3サイズ85、57、84
出身地日本
趣味寝ること。ちづるのバイクのメンテナンス
大切なもの湯呑み茶碗
好きな食べ物辛いもの(甘辛いもの)
嫌いなもの神楽家の宿命
得意スポーツバイクレース(ちづるに誘われ、しぶしぶ参加しているだけ)
その他特記事項なし

悠的コメント

 96の三種の神器チームで「ちづる」の代わりに出てきた亀姉さんがKOFに初めて正式参戦。マキ本人の心があるのか、ちづるの記憶から作られたニセモノなのかは判別がつきませんが。
 あからさまにちづるよりも強いですが、「見た目がヘン」なのはちづる同様。…神楽流古武術って………。

公式ストーリー

 荒れ狂う稲光。乾いた大地。炎のさだめ。

 そして、大いなるオロチ。

 だが、神楽ちづるの悪夢に出てくるのは、いつも「吹き荒ぶ風」であった。

 吹き荒ぶ風のゲーニッツ。

 数年前に死亡した、オロチ四天王の一人。

 あるときは残忍な表情を浮かべつつ、ある夢では全くの無表情に、またある夢では慈愛深い宗教者の微笑みをたたえつつ、そして次には必ず、そのゲーニッツに無惨に殺される姉の姿が浮かび上がる。姉の骸の前で無力に震えている自分の姿である。

 いつも同じ。いつまでたっても同じ……。

 夢の終わりはいつもこうだ。

 姉の体は吹き荒ぶ風によって切り刻まれ、引き裂かれ、無数の小片に変わり果てた上、ちづるの足元に散らばっている。

 ちづるはマキを助けたくて……姉を助けたくて、懸命にそれらを集めるのだが、拾っても拾っても、マキの体の一部であったものは、指や腕の間からこぼれ落ち、すり抜け、うまく集めることができない。

 膝をつき、手をついているちづるの上に、濃い影がかぶさってきた。

 首筋に悪寒が走り、ゲーニッツの声が聞こえる。

「姉様、助けて……」

 目が覚めた。

 布団をはねのけて飛び起きるわけではない。むしろ逆だ。殺人者に怯えて震えが止まらず、何もできずに姉に助けを求めている。覚悟もできないまま、すべてが終わる……その寸前で目が覚める。いつも同じだ。

 一度は断ち切ったと思ったが、やはり変えることはできないのだろうか。

 荒い息を整えながら、夢の内容を反芻してみる。

 しかしそれが実際にあったことなのかどうか、どこまでが夢で、どこまでが記憶で、どこまでが実際にあったことなのか。境界はちづる本人にすら判別できなかった。

 一人生き残った自分が自分を責める。自らの意識が作り出した幻影は、いったいどこからどこまでなのだろうか。

 枕元に、マキが座っていた。

 膝に手を揃え、背筋を伸ばして正座している姿は凛として美しかった。完成され過ぎた人形に、手を触れるのをためらうような気持ちを抱くこともあった。

 昔からそうだった。

 双子ではあるが、いつも姉を頼っていた。

 人の上に立つのは姉の方がふさわしかったのだ。

「目が覚めたみたいね、ちづる」

「私、夢を見ていたみたい。長くて気味の悪い夢を」

「あなた、うなされていたのよ?」

「姉様が殺されてしまう夢」

(死んでいない?)

「私はここにいるわ。……ずっと前から」

(そうだ、姉様は死んでなどいない)

「でも、夢を見たの」

(生きているのだ)

 意識が混濁する。

 どこまでが夢なのか。何が現実なのか。

 ただ、意思だけが次第に、強く心を支配してゆく。

 護らなければならない。何があっても、どんな相手からも。

「……姉様、いっしょに護ってくださいますか?」

「もちろんよ。何と闘うの?」

「私たちの……敵と」

 *  *  *  *  *  *  *

「ようやく……堕とせた、か」

 暗く湿っぽい閉ざされた空間で、ひとりの女が額の汗をぬぐった。

 連日の儀式に疲労は限界に達していた。目は落ち窪み、頬はげっそりとこけている。

(侮っていた……さすがに「護りし者」と呼ばれるだけはある)

 数本の糸が女の指先から伸びていた。祭壇に盛大に焚かれた炎に反射して、暗い空間に白く線を浮かび上がらせたが、それが見える者がいるのかどうか。ただ、その女にとっては、確かに存在する切れることのない糸なのである。

 女は炎の前からよろよろと立ち上がり、差し出された水を立て続けに飲んだ。それで多少一心地はついたが、体の芯に固体のような疲労感を拭うことはできない。

(無界様のおっしゃるとおりかも知れない……これで八咫の姉妹が健在だったら、私ではとても……)

 だが、事は既に成った。

 自分の役目はここまでである。ちづるはこれから「自らの意思で」動いてくれるだろう。自らの意思、すなわち我らの意思。神楽ちづるは、すでに手駒の一つなのだ。

「少し眠る。後は任せた」

 水を入れた器を返すと、女はふらつく足取りで自室へと向かった。

 焦ることはない。後は待っていればいい……

 *  *  *  *  *  *  *

 二つに裂かれた自分の意志の片方で、ちづるは何かを必死に食い止めようとしていた。

 マキが目の前に居る。

 それを受け入れた自分が居る。

 拒んだ自分も居る。

 双子の姉妹としての感情は姉を受け入れ、神楽……八咫家当主としての宿命は、それをかろうじて撥ねつけた。

 マキの姿は、消えた。

「誰か、居る?」

 かろうじて人を呼ぶと、ちづるはこめかみを押さえ、机にひじをついて頭を支えた。

 激しい頭痛と悪寒に、頭の位置さえ変えることができない。

「お呼びですか?お嬢様」

「草薙 京と八神 庵を呼んでちょうだい」

「……それは、難しゅうございます」

「神楽家当主としてのお願い、いえ、正式な要請だと伝えなさい」

 若い主人のただならぬ口調に、呼ばれた者も気が付いた。

「承知いたしました。すぐに手配いたします」

 廊下を静かに足音が遠ざかる。

 邸内は広すぎる。やがて、耳鳴りがするほどの静寂が訪れた。

(どこまで私が私でいられるか、それはわからないけれど)

 目を閉じ、意識を集中させる。させるほどに頭痛は強まり、それは耐えがたい物理的な衝撃と感じられるまでに高まってゆく。

(負けるわけにはいかない。「死んだ姉さま」のためにも)

登場デモ

「お疲れ様でした。そして、KOF優勝おめでとうございます」
 「? お前は?」(男)
「? あなたは?」(女)
「今大会の主催者……と、認識していただければ結構です」
 「主催者だって?」(男)
「主催者ですって?」(女)
「ここまで来られたあなた達の力……」
 「ん?やる気か!」(男)
「ん? やる気!?」(女)
「そして、相応しき者なのか……」
「試させて頂きます!」
 「……ここは?」
「どうやら、あなた達の力は本物のようですね」
 「!? おい、何をしたんだ!ここは何処だ!」(女)
「!? 何をしたの!ここは何処なの?!」(女)
「改めてご挨拶いたしましょうか……」
 「お前は、神楽!」(男)
「あなたは、神楽ちづる!」(女)
 「なぜまた、お前がKOFを開催したんだ?」(男)
「なぜまた、あなたがKOFを開催したの?」(女)
ちづる「……」
 「? どうした?」(男)
「? どうしたの?」(女)
ちづる「……」
 「!?神楽が二人……?」(男)
「!?二人……?」(女)
ちづる「これも鏡の力の一つ。先に手合わせさせたKUSANAGIも無より生まれし影ある幻影……」
マキ「ちづる……」
ちづる「姉様……」
マキ「護りましょう……この許されざる者達から……」
ちづる「ええ……姉様」

勝利メッセージ

対アッシュ クリムゾン

 八咫の鏡にすら映らない心……あなた、何者です!?

対草薙 京

 ……情けない!草薙の拳も堕ちたものね!

対八神 庵

 なんてこと!八尺瓊の衰えがここまでとは!

対神楽 ちづる

 鏡は闇に光を導く。ちづる。あなたなら……

その他

 これが護りし者の力……!

 心を閉じても鏡は見透かすわ。あなたは私の手のひらの上……

 鏡と鏡を合わせれば、無限の虚像がそこに生まれる。ちづる……

 あなたは鏡の中で踊っていただけ。我が身を傷つけながら、ね。

特殊技

除活じょかつ蔽蔽へいへい

→A

 しゃがみ強パンチといった風情の浮かせ技。っていうかグラフィック同じ?
 ちづるの遠強パンチとかしゃがみ強パンチにも似てる(っていうか同じ?)けど、2ヒット技かつ浮かせ技…そしてキャンセル可能。
 遠くに吹き飛ぶので画面端で喰らわない限りはロクな追撃が入らないのは救い。

「えいっ」「やあっ」「それっ」


除活じょかつ幣幣へいへい

→B

 ちづるの遠強Kそっくりのステップキック。
 ちづるのと違ってこの技も2ヒット技で、2段目が中段で浮かせ技。浮かせっていうか吹き飛ばしだけど。
 当然ながらキャンセルも可能。

「それっ」


除活じょかつ箆箆へいへい

↘B

 スライディング。ちづるの除活・淙淙と違って普通にキャンセル可能。
 スライディングの後の振り上げる腕にも何故か攻撃判定があって2ヒット技になってます。裏拳ですか?

「えいっ」


必殺技

裏面百活りめんひゃくかつ神祇じんぎことわり

→↓↘AorC

 分身が両腕を広げて回転しながら舞い上がる技。
 天神の理に似てますが、ヒットすると連続攻撃が発動…受け身も不可。これだけでも十分に驚異的ですが、ガードしても分身がしつこくグルグル回転して攻撃し続けるのでかなり削られる上に硬直差で不利なのでGCしないと反撃出来ません。非常ぉぉぉに厄介な技です。

「はい はいっ はいッ」


裏面弐百拾弐活りめんにひゃくじゅうにかつ御神楽みかぐら誄詞しのびごと

↓↙←A

 分身が突進する技。ヒットすると払って砕いて穿いて…いやもうやりたい放題に攻撃しやがります。フルに入ると体力半減。
 ヒットした場合「砕く」の攻撃でダウン…ダウン回避しないと「穿つ」で追撃されますが、最後の「はいっ」は回避可能。ガード不能なので逃げないと喰らいますが…。

「けがれ はらう くだく うがつ はぁぁぁぁ はいっ」


裏面弐百拾弐活りめんにひゃくじゅうにかつ御神楽みかぐら詔刀言のりとごと

↓↙←C

 こちらは自分が突進する技。この技も受け身不能。
 硬直は長めですが、突進距離は定まっていて、ガードされてもお構いなしに相手を突き抜けていくので、近くで出されると遠くまで行ってしまい反撃は困難になります。
 画面端同士ぐらい遠い時も注意で、裏に回られないようにガードしてしまうと硬直差がほとんど無くなるので間合いの広い投げでないと反撃は困難になります。この技も……厄介だ。

「けがれ」


弐百拾弐活にひゃくじゅうにかつ丙式へいしき 足魂たるむすび警蹕けいひつ

↓↓A

 回転しながら高速移動する分身を発現させる技。
 特にどうという事もない幻惑技です。が、幻惑効果は高いというか…榊の切麻と使い分けられると非常に鬱陶しいです。

「うふふふふふふ」


弐百拾弐活にひゃくじゅうにかつ丙式へいしき さかき切麻きりぬさ

↓↓B

 見た目は足魂の警蹕と同じですが、こちらは分身をその場に残して本体がクルクル回りながら高速移動します。
 出がかりに無敵があるのが厄介で、これが足魂の警蹕に幻惑させられてしまう最大の理由。無敵がなければ別にどうって事もなかったんですが。
 まあ、それ程に無敵は長くは無いので適当に弱技振り回してれば本体だろうと分身だろうと問題は無いんですが…。

「うふふふふふふ」


弐百拾弐活にひゃくじゅうにかつ甲式こうしき 神籬ひもろぎ霊璽れいじ

↓↓C

 前方に大きく飛び上がり後ろ向きに蹴りを出す、神楽式百合折り。この技も受け身不能。
 攻撃判定がかなり大きいようで背後に回りこまずとも正面からでもヒットします。とはいえ、マキの技の中では特にどうという事もない技です。しゃがみガードも可能だし。
 真上辺りで落ちられるとガード方向わかりにくくて困るんで、そういう時は緊急回避で逃げの一手。

「くだく」


弐百拾弐活にひゃくじゅうにかつ甲式こうしき 磐境いわさか産土うぶすな

↓↓D

 分身が飛び上がって急降下蹴りを仕掛ける技。中段でダウン攻撃判定有り。その代わりに受け身は可能。
 分身が攻撃する分、隙がほとんどありません。地味に強いです。
 この技に対しては近付かないと話にならないんですが、近付けば近付いたで神祇の理やら御神楽の詔刀言の絶好の間合いに…。

「うがつ」


裏面百八活りめんひゃくはちかつ五百箇いおつうたまい

↓↘→AorC

 足魂の警蹕みたいにクルクル回って移動した後に玉響の瑟音のような技を出す技。この技も受け身不能でダウン攻撃判定有り…ついでに中段。
 弱で出すと分身が攻撃して、強で出すと本体が攻撃。ただし、強はクルクル移動を2回行うんで一応見分けはつく。ついたからってどうなるものでもないですが。
 また、神祇の理、御神楽の誄詞、磐境の産土にも言える事ですが、分身が攻撃する技の場合…分身は飛び道具と相殺します。

「うふふふふふふふ はらう」


九拾四活きゅうじゅうよんかつ洛水らくすい神亀じんぎ

↓↙←B

 回天のような技で相手を投げ捨てた後にちづるを呼び出し…ちづるが零技の礎を放つコマンド投げ。
 その高い攻撃力とコマンド技封じの能力に加え、嘉納亮子の一本背負いにも匹敵するとんでもない投げ間合いが脅威な技。ジャンプ仕掛けっていうか低空の相手も掴んでるんですけど、何か…。

「おう ちづる」 → ちづる「そのちからふうじます」


超必殺技

裏面壱活りめんいちかつ三籟さんらい布陣ふじん

↓↘→↓↘→BorD

 高笑い。分身が両腕をクルクル回しながら前進する技。分身技なのでこの技は当然、普通の飛び道具はかき消して、超必級の飛び道具と相殺します。
 ちづると違って、98までの三籟の布陣と同じく技中にも本体が動く事が出来るので結構凶悪です。…まあ、高性能な必殺技群に埋もれている節もありますが。

「おーっほほほほほほほほほほ」


裏面八拾伍活りめんはちじゅうごかつ零技れいぎいしずえ

↓↙←↙↓↘→AorC

 ちづるを呼び出して零技の礎を放って貰う技。
 …洛水の神亀がある以上は…この技に価値は……無いッ。
 いや、しかし…律儀に1人づつ戦ってくれて助かりますな。ユーニとユーリとか平気で2人がかりで襲い掛かってくる人もいる中…実にありがたい。

「ちづる」 → ちづる「そのちからふうじます」