龍虎と餓狼の物語
以前から「墓場」で公開してるんですが、それを今回一部書き換えて、こちらでも公開する事にしました。
墓場バージョンよりもよりオフィシャル設定に近いですが、それでも一部オフィシャルと違ったり、発表されてないから私が「多分こうなのだろう」と勝手に想像して書いてる部分はあります。
龍虎以前
坂崎拓馬…後に極限流空手創始者として名を残す事になる、その男はアメリカにて武者修行の旅を続け、そしてロネットなる女性と出会い結婚する。
ロネットとの間にリョウとユリという子供も生まれタクマは益々、自身が生み出した極限流空手の発展の為に力の限りを尽くし、本来、心優しい性格で格闘技には向かないリョウを後継者として無理矢理修業させるなど、極限流を広める為には努力を惜しまなかった。
その結果、サウスタウンを牛耳るある組織に目をつけられる。その力を組織の為に使う気はないか？と。
タクマは当然のごとく、その誘いを断ったが、それが悲劇を生む事となった。
組織に交通事故に見せかけて妻ロネットを殺害される。
タクマはこのままでは子供達にまで被害が及ぶと考えリョウとユリの前から姿を消す。
だが、サウスタウンは幼い兄妹が暮らしていける場所ではなかった。それはカーン兄妹を見てもわかる通りである。
それでもリョウは幼いユリの為にも自分には不向きであったはずの格闘の道、ストリートファイターへの道を選択する。サウスタウンで子供が生きていくには犯罪に走るか、ストリートファイトで金を稼ぐかそのどっちかしかなかったのである。本来ならば、父タクマの友人である富豪アルバート＝ガルシアに引き取られるべきだったのだが、タクマのバカ親父はアルバートにすら何も告げずに家を出た為、幼い兄妹の不幸な境遇をアルバートが知る事はなかった。リョウにとって修行仲間であり友人であったロバートもガルシア家に帰宅しており、リョウとロバートが再会を果たすのはこれから遥か先の事である。
元々才能があったのかリョウの名は瞬く間にサウスタウンに広まり「無敵の龍」とまで称されるようになる。それも全ては妹のユリの為であった。
龍虎の拳
そして平穏な日々が続くかと思われたその時、事件が起きる。ユリが何者かにさらわれてしまう。時を同じくして天狗の面をつけた格闘家の噂が流れ始める。不敗の格闘家と呼ばれるその男は極限流空手を使うらしい。
都合良くサウスタウンへやって来たロバートと共にリョウはユリを探す事となった。
「待ってろよユリ、必ず助け出してやる」
サウスタウン中を探索し暴力で情報を入手し続け、組織の幹部であるＭｒ．ＢＩＧのもとにたどりつく。
だが、ＢＩＧのもとにユリはいなかった。ユリは既に組織の裏切り者キングによって救出されていた。急ぐ２人の前に不敗の格闘家Ｍｒ．ＫＡＲＡＴＥが現れ行く手を阻む。
激闘の末にＫＡＲＡＴＥを倒したリョウだが、そこにユリが現れ…
「やめて、お兄ちゃん、その人は…その人は私たちの…」
龍虎の拳２
不敗の格闘家Ｍｒ．ＫＡＲＡＴＥはタクマ サカザキであった。
組織内にて急激に力をつけてきた若者に脅威を覚えたＢＩＧがタクマの力に目をつけユリを誘拐し無理矢理従わせたのである。まったくバカ親父である、隠れるならしっかり隠れてろよな。
そして今、ＢＩＧを恐怖させた若者が格闘大会を開催した。「ＫＩＮＧ ＯＦ ＴＨＥ ＦＩＧＨＴＥＲＳ」その第１回大会が今、始まったのである。
だが、大会には若者の存在をよく思わないＢＩＧが乱入。大会参加者を闇討ち、波乱の大会となる。
しかしそのＢＩＧも再びリョウに敗れ、大会はリョウの優勝で幕を閉じる。そしてリョウの前に大会開催者である若者が姿を現す。若者の名はギース＝ハワード。後にサウスタウンの支配者となり「暗黒街の支配者」と呼ばれる事になる男である。
ギースが大会を開催した理由。表向きは他組織への牽制、組織の為のものであったかもしれないが…本来の目的は、ギース自身が強力で信頼できる部下が欲しかったからである。「闇の帝王」と呼ばれる男に対抗する為に…
部下になる事を断ったリョウをギースは消しにかかるが返り討ちにあい、自らの無力さを知り日本へと逃亡。その地で修行をする事になる。
餓狼以前
古武術を極めたギースはサウスタウンへと舞い戻ってきた。そしてその力でサウスタウンを支配。暗黒街の支配者となる。
ことごとく自分の邪魔をするジェフ＝ボガードをも殺害し、サウスタウンでのギースの地位は安定した。
この時代においてもサウスタウンは子供だけで暮らしていける街ではなかった。孤児であるカーン兄妹にとってあまりにも辛い街であった。だが妹リリィに楽をさせてやりたい、その思いが兄ビリーを犯罪者へと変貌させてしまう。ビリーにはかつてのリョウのような強さはなかった、ならば生きていく為には仕方のない事だったのかもしれない。
だがそんなカーン兄妹に救いの手を差し伸べる男が現れた。ギース＝ハワードである。ビリーが棒を使って殺人を犯すところ目撃したギースは、その棒術の才能を欲したのだ。
ビリーは日本へと修行に出され…サウスタウンへ帰ってきた時には正に最強の棒術使いとなっていたのである。
その一方で養父ジェフを殺害されたボガード兄弟はギースに対する復讐を誓ってそれぞれ修行へと旅立っていた。
餓狼伝説＆餓狼伝説ＷＡ
強い格闘家と賭博による莫大な利益を得る為に毎年のようにＫＩＮＧ ＯＦ ＴＨＥ ＦＩＧＨＴＥＲＳ（もしくはＴＨＥ ＫＩＮＧ ＯＦ ＦＩＧＨＴＥＲＳ）を開催するギース。だが、そんな絶好調のギースに闇の帝王から手紙が届く。
「たかが１つの街を支配していい気になってる愚か者め。身の程を思い知らせてやるから待っていろ」そんな内容の手紙であった。まだ準備の整ってないギースは慌てふためく。何といってもクラウザーはギースが唯一恐れた２人の内の１人だ。
そんな事とは関係なく大会には様々な人物が参加する。ギースとの決着をつける為にサウスタウンへ帰ってきたリョウ＝サカザキ。養父ジェフの仇討ちを目的とするボガード兄弟。ジェフとギースの共通の師であったタン老人、そしておまけとお情けでムエタイチャンプのジョー。
ジェフに２人もの息子がいた事に驚くギース。信頼していたビリーも棒を失いブルブルふるえる体たらく！
テリー＝ボガードが優勝。正に悪夢だった。クラウザーとの戦いが後に控えているというのにジェフの息子に関わってる暇などない。テリーをギースタワーに強制連行し殺害を図る。が、ギースも格闘家としてのプライドはある。ジェフ殺害にしてもそうだが武器は使用しなかった。
誤算だったのはテリーが思いの他強かったことである。その時、ギースはひらめいた。このままテリーの攻撃を受け自分が死亡したと思わせればクラウザーとの戦いを引き延ばせる…と。
ギースは敢えてテリーの攻撃を受けギースタワーより落下、疾風拳にて落下の衝撃を和らげる。そしてギース死亡のニュースを流し自身は姿をくらまし、ビリーをクラウザーの元へと送り込んだ。
ビリーは言葉巧みにクラウザーを騙し、クラウザーの懐へ潜り込む事に成功する。
餓狼伝説２＆餓狼伝説ＳＰＥＣＩＡＬ
ギースの死亡を知ったクラウザーは動き出した。表の世界においても最強の名を手に入れる為に。
ギースの後を継ぎＫＯＦを開催する。が、またまたテリーが優勝、そしてクラウザーもまたテリーに敗れ去る。これを好機と見たビリーはギースに連絡、ギースはテリーとの戦いで傷ついたクラウザーと闘い、そしれ秘伝書を奪う…。ギースとの闘いに敗れたクラウザーは自らその命を断つ。
なおクラウザーもまた秦の秘伝書を求め、ギースタワーから失われた秦の秘伝書はギースを殺害したテリーが所有していると思い込み、最初からテリー目当てにＫＯＦを開催したとの説もある。事の真相はわからないが、クラウザーが秦の秘伝書を欲していたとは考えにくく、クラウザーの評判を落とすための誰かの裏工作と考えられる。ちなみにギースタワーから秘伝書が失われたのはビリーが回収したからに他ならない。
餓狼伝説３
３巻ある秦の秘伝書の内２巻までを入手し、残る１巻のありかもつきとめたギースはサウスタウンへ舞い戻ってくる。
その一方で、ギースより早くサウスタウンの秘伝書の存在に気づいた山崎は秘伝書の所有者である秦兄弟と結託し、ギースの持つ秘伝書を奪おうとしていた。当然ながら山崎、秦兄弟共に秘伝書が揃ったら相棒を切り捨てるつもりで結託しているのだ。
ギース、山崎、ボガード兄弟…サウスタウンにて再び起きる死闘。
この戦いにギースは勝利し、歴史上初めて秦の秘伝書を揃えた男となったのである。
リアルバウト餓狼伝説
ギースが秘伝書を揃えたという噂は裏世界に一気に広まった。そしてギース復活が世に知れ渡ったのである。まさにギースはその為だけに秘伝書を集めたわけであり秘伝書そのものに用はなく焼き捨ててしまう。この秘伝書を揃えた者には絶大な力がなどというのは噂に過ぎなかった。そもそもあの秘伝書は秦一族以外には無用の長物だったわけである。
このギース復活を良く思わなかったのは、今は亡きクラウザーがギースに代わってサウスタウンを支配させる為に用意していたギースの影であった。クラウザーとギースが死亡し、自分の時代が来たと思っていたのだから。当然、影は本物を殺害しようとするが返り討ちに遭いさらし者とされてしまう。
そしてギースはＫＯＦを開催する。秦の秘伝書をエサに…
秘伝書を求める山崎、秦兄弟、そしてギースが生きていた事を知ったボガード兄弟も参戦し史上最大のＫＯＦが始まったわけである。
そして例によってやっぱりテリーが優勝。ギースとの１対１の戦いとなった。んでギースは今度こそ本当にギースタワーから落下、死亡する。
リアルバウト餓狼伝説スペシャルＤＭ
ギースを失ったサウスタウンにホワイトなる男が現れ瞬く間にサウスタウンの支配者となった。
超能力を駆使し、主人を失い失意の状態にあったビリーを洗脳。もはや誰もホワイトに逆らう事はできなかった。
しかしたった１人でギースを打倒しサウスタウンに平和をもたらしたテリーに憧れるアルフレッド少年が立ち上がり、ホワイトを撃破する。何だったんだ、ホワイト！何しに出てきたんだ、ホワイト！