ファミコン版とステージ構成や敵、BGMなんかは割と同じですが、全くといっていいぐらいに別のゲームです。
 アクションゲームとしてだけ見るならその難易度は(アイテムを効率良く使えば)10段階で2(砂時計封印なら3)ぐらいとかなり低めで、最終ステージで強制的にダメージを受ける1箇所を除けばノーダメージクリアが可能なレベル(ちなみにファミコン版1周目は2(聖水封印なら5)、2周目は7ぐらいかなー?)。
 全般的にファミコン版よりも簡単ですが…聖水連打してるだけでドラキュラ第1段階以外のボスは全てノーダメージで倒せるみたいな無茶苦茶な事にはなってません。というかファミコン版の聖水はMSX2版の砂時計以上に有り得ない。
 ファミコン版知らない人がこの紹介を読む率はかなり低いかと思いますんで、ファミコン版との比較という形で紹介していきます。

メインウェポンがムチだけではない

 ドラキュラシリーズの中にはムチ以外の武器を使うキャラも出てきていますが、それはそのキャラ特有のもの(と言っても私は漆黒たる前奏曲以降の作品は1つもプレイしてないので、最近のドラキュラでどうなってるかは知りません)。
 MSX2版ドラキュラはシモン1人で様々な武器をメインウェポンとして使います。…というかファミコン版でのサブウェポンをメインウェポンとして使います。

武器威力説明
革のムチ先祖伝来の「バンパイアキラー」。初期装備。MSX2版ではミスした後だけでなく、ボスを倒した後や、ブーメラン系の武器を回収し損ねた時にもこの武器に戻されるので使う機会が多くなっています。
鎖のムチ「ネメシスの鎖」。革のムチがパワーアップしたのではなく別のムチ。先祖伝来のムチの立場が無い。ファミコン版での2段階目の鎖のムチに相当。
短剣「勇者の短剣」。ファミコン版の短剣に相当。2連射が可能。グラントの強さを知ってる人には短剣がメインがどれだけ強いかわかるかと。まあ、グラントの場合は壁登れるってのもあったけど
クロス「バトルクロス」。ファミコン版のクロスに相当。サブウェポンだから強いのであってメインになると使えない事この上ない。返ってきたクロスを受け止められないと革のムチに戻ります
アックス「バトルアックス」。ファミコン版のアックスとは別物で、アックスアーマーが使ってたアックス。バトルクロスよりも飛距離が短く、弾速も遅いが革のムチの4倍の威力というのが魅力。もちろん受け止められないと革のムチに戻ります

サブウェポンという概念が存在しない

 メインウェポンになってしまっているので当たり前ですが。

ゴールについても、それだけではステージクリアではない

 ステージ中のどこかに隠されて(いないステージも多いですが)いる「白い鍵」を手に入れてから出ないとゴールの扉が開きません。
 MSX2版ドラキュラはこれが「メイン」です。

多くのアイテムが存在する

 ファミコン版だと「サブウェポンの連射」「肉」「透明薬」「ロザリオ」以外は得点アイテムでしたが…。
 まあ、アイテムの説明はトップページでやっていますが…一応。
 アイテムは「悪魔城(ドラキュラ城)に住み着いている老婆から購入」「宝箱から入手」「壊せる壁の中から入手」が主。
 購入とか宝箱とか、この辺りが既にファミコン版との違いになってますね。購入に使うのはハート。
 下のリストの聖水〜地図までは持っていると画面に表示されます。親切って事で。
 地図以外のアイテム(の効果)はボスを倒すと無くなります。

種類説明
聖水ファミコン版の聖水に相当。短剣投げながら聖水なんて事も可能なのがMSX2版。ただし「ジャンプ中に方向キー横」という無茶苦茶な操作なので使いづらい事この上なく、暴発もしやすいという「いらないアイテム」。ハートを5個消費する。威力は高いんですが。
砂時計ファミコン版の懐中時計に相当。ラスボスも含めてあらゆる敵の動きを一定時間止めてしまう凶悪なアイテム。「ジャンプ中に方向キー下」という操作なのが厄介ですが、強すぎ。とはいえ、こんなの使わなくてもクリア出来るぐらいに難易度は低い。ハートを5個消費。
赤い盾正式には「盾A」。正面からのダメージを16回だけ半減する。さっぱり役に立ちません。ファミコン版に存在してたらかなり使えたんでしょうけど。
黄色い盾正式には「盾B」。正面からの飛び道具を16回無効化。ドラキュラIIのドラキュラの骨みたいなもん。こちらは結構使える。盾Aとの併用は不可。
地図3回だけそのステージのMAPを見れます。正面からの飛び道具を16回無効化。ドラキュラIIのドラキュラの骨みたいなもん。こちらは結構使える。
白い本白いバイブルって名前なんで聖書らしい。買い物する時安くなります。
黒い本こっちも聖書らしい。買い物する時高くなります。黒と白両方取ると相殺ではなく、最後に取った方の効果になります
ロウソク壊せる壁がわかるようにになる。どーわかるようになるかはプレイすればわかります。
羽根少しだけジャンプ力があがります。全く役に立ちません。
少しだけ移動速度があがります。役には立ちませんが、少しだけ早くステージクリア出来ますね♪
黄色い鍵宝箱を1つだけ開ける事が可能。
宝箱を3つ開ける事が可能。黄色い鍵と同時に持つことは不可
その他体力回復とか体力全快とか無敵とか敵全滅とか…

ライフはゲージ制

 ファミコン版のはゲージというよりポイント制で、どんな攻撃だろうとダメージは同じだったのに対して、MSX2版ではより細かくライフをあらわせるゲージで。
 攻撃力の高い攻撃、低い攻撃等あり「ちっちゃな弾喰らっただけで4目盛りも減ったー」みたいな惨劇はおきません。

画面切り替え制

 スクロールしません。全ての画面は1画面で構成されています。故にどこまで逃げても敵が追いかけてくるという現象は起きません。どんなに危険な状態でも次の画面に移れば敵は消えます。
 ライフがゲージになっている事よりも、実はこれがMSX2版の難易度を低くしているのだと思います。逆に言うと「画面切り替え」での「敵リセット」を使いこなせないと「ファミコン版より辛い」場面も結構あるかもしれません。
 ただし、全画面「切り替え」が起きる以上は「画面を切り替えると燭台が復活」などという事は無く、階段を上り下りしてハートを稼ぐ事は出来ません。

一本道じゃないです

 白い鍵を探さないといけないわけで、ファミコン版のように「一本道」ではなくなっています。特別複雑なステージは無いので迷うことは無いでしょうけどね。地図もあるし。

時間制限無し

 白い鍵探しに時間がかかるという判断でしょうかね?とはいえ、初回プレイ以外は鍵の在り処わかっているわけで…。

ランダム性が薄い

 ファミコン版はアイテムが「ハート」だったり「$袋」だったり…その程度ならともかく、敵の出現や行動までかなりランダムに決定されていて「運が良ければ楽に通過出来る」だとかそういう場面も多いわけですが…。
 それに対してMSX2版では、ほとんどが「パターン」化されています。数パターンある場合でも「画面切り替え」を使えばパターンを切り替える事も出来ますし。
 ドラキュラのワープも毎回同じパターンで行われているので、その点だけ見てもファミコン版よりかなり楽になっています。