ダダダダダ、ダ〜ブ〜ド〜ラ〜♪ダダダダダ、ダ〜ブ〜ド〜ラ〜♪
「あぁぁぁ、祐里がまた壊れてる」
 誰が壊れてるって?
「目の前にいる人」
 聖なる歌を歌ってただけなのに…ハレマー教ダブドレ派闘いの歌。
「何だそれは一体?元ネタわかんないし、全然」
 ダブドラーとはダブドラを愛する人の事を指す。何かアラブの魔神みたいな名前だけど。
「真面目にやるよ?」
 はい、じゃあ、真面目にいきますね。ダブドラことダブルドラゴンは元々はファイナルファイト系のアクションゲームとして誕生。
「じゃ、じゃあ…ふみぃ…これってこれって今回紹介しようとしてるゲームって…ポ、ポリゴン?ラスボスはゾンビ?それはイヤァァァァァ」
 勝手にわけのわからない想像してないで、そこで!でね、実は私、このファイナルファイト系の方のはプレイした事ない。ってわけで適当言うわ。
「知らないなら知らないで格闘ゲーム版紹介しちゃおうね、適当は言わなくていいから別に」
 むぅ…味方同士で殴り合えるゲームなのだよ、これが!プレイした事ないけど。
「適当言い始めたし、ホントに。格闘ゲーム版いくよ!!」
 ハッハァ!何かよくわかんないけどマリアンっていう娘がとっつかまっててそれを助け出す為に闘ってるらしい。んで、主人公は兄弟なんだけど、2人共マリアンが好きだから、兄弟であろうと味方であろうと殴り合って倒す事が出来るわけだ、うむ。
「青春!って感じ♪いいなぁ、ボクにも取り合ってくれるような人いるといいなぁ」
 ……いるよ。ま、それはいいとして。
「誰?」
 いや、いるって事で。で、まあそんなゲームなわけだ。プレイした事ないけど。
「何か気になるけど、その兄弟殴り合いゲーム…適当言ってるのかホントなのかよくわかんないけど、その兄弟殴り合いをそのまんま格闘ゲームにしちゃったのがこれから紹介しようっていう…」
 ちょっと違う。んと…表記がややこしいからこっから先、ファイナルファイト系の方のを双截龍、格ゲー版をダブドラにするね。
「そうせつりゅう?そうせつりゅうって何?ダブルドラゴンだとしたら双龍でいいんじゃない?」
 そうなんだけど、ダブルドラゴンを漢字で書くと双截龍ってなんの。主人公2人の使う拳法が双截拳って言うから、そっから来てるんじゃないかな?由来はどーでもいいけど、わかりやすいでしょ、これで?どっちを指してるのか。
「うん」
 でね、双截龍は続編もあるらしくて、そこでマリアンは死んじゃうんだ。
「マリアンの事はどーでもいーけどさ、忍者龍剣伝じゃあるまいし」
 ネタだと思ってるだろ?死ぬんだぞ、ホントに。プレイした事ないけど。
「はいはい、で?」
 もういいや、ダブドラの話にする。ダブドラは双截龍の格ゲー化には違いないんだけど、正確には双截龍って映画化されてて、その映画をゲームに戻した、つまり映画のゲーム化らしい。…見た事ないし、いつ映画化されたのか知らないけど。
「ダブルドラゴンリベンジじゃなくて、ダブルドラゴン リアルバトルオンフィルムだったんんだ…」
 ポリゴンでも実写でもないからな!!
「えぇぇぇ、実写じゃないROFに価値なんてない!ボクは寝る」
 ヒドイもんだな。もう3KB程話してるのに…読んだ人がこのゲームについてわかった事はポリゴンでも実写でもないらしいって事ぐらいか?何の紹介にもなってねぇ。
「ボク達が本気出せば、まあざっとこんなもんだね」
 ベストパートナーだもんな!
「で、現物は?」
 寝ないんだ?っていうか目の前にあるものは何でしょう?
「ネオジオかな?」
 そこにROMカセットもセットされてるね、タイトルは?
「ダブルドラゴン」
 そっ、これが現物。PSにも移植されてるけどね。
「…今までのウソの中でもいっちばんつまんないんだけど、これ」
 私は今回、まだ1回もウソをついておりませんが?PSに移植されているというのが信じられませんかな?しかし、現に移植されているのですぞ?
「…………これ、本物なの、まさか?」
 ……こ、こいつ…ネオジオ版を疑ってやがった。
「だって聞いた事ないし、見た事もないし。出来るわけないじゃないか」
 出来るわけないっていうのが文脈的に何を言ってるかよくわかんないけど、ネオジオにだってマイナーな作品はあるんだよ。
「でも、その中でもいっちばんマイナーだね」
 ファイトフィーバー以下?…ブレイカーズリベンジ知ってる?
「知ってるよ」
 ブレイカーズリベンジ以下…そ、そんなマイナーかな?
「知名度は仕方ないとして、紹介しようよ。それが主旨なんだから、ここの。まずはキャラから」
 キャラは12人!…ぐらいだった…ような気がする。
「ぐらいとか、ような気がするとかゆーな!」
 じゃあ、12人です!多分。…まずは主人公のリー兄弟から。
「殴り合う兄弟だね。んと…この人?」
 そう。真の主人公はその人、ビリー=リー。
「ビリーリー?」
 ビリーリーじゃなくて、ビリー=リー。弟。んで、カーソル右に動かして…。
「ジミー?」
 そう、兄のジミー=リー。名前が悪いのか何か知らないけど、やたらと地味で目立たないっす。
「ルイージかな?」
 兄だけどルイージだね。ルイージはマリオに類似だからルイージだったらしいけど、この人の場合も地味だからジミーと名付けられたのかな?
「名前がジミーだったから地味になっちゃったのかも」
 まあ、名前はここまでにして…この2人は超必で覚醒する事が出来て、覚醒すると服の色が変わる!
「それって天外魔境にあった着せ替え?まさかそれだけじゃないよね?パワーアップするよね?」
 しないよ。
「断言口調でウソつくな!」
 何でウソってなるかな?疑問系で聞いてきておいて、自分で答え用意しておいたろ?パワーアップするって確信してたろ?しないもんはしないんだよ!でも、BGMが格好良くなるよ、専用のものに差し代わって。
「実際にやってみるね」
 どうぞ。チャージオンの…ABCD同時押しね!超必は使い放題な設定になってるから、いきなり覚醒出来る。
「うん…おぉぉぉ、光に包まれ、な、何ぃぃぃ?」
 いや、別に虎丸しなくてもいいから。格好いいでしょ。
「うん、でもこんなに派手なのに、服とBGM変わるだけ?」
 違うよ。パワーアップはしないけど、必殺技は全部別なものに差し代わる。普通、この手の覚醒系技は既存の技の強化だけど、この兄弟の場合は必殺技が全部変わるわけ。
「オロチチームとニューフェイスチームみたい?」
 あれほどには違いはない。でも、闘い方はかなり変わる。で、私が見た感じでは、覚醒すると弱くなる。相手との相性もあるけど、超必が使えなくなるのは痛いし、必殺技も使いにくい。
「使い込めば違うのかも」
 どうかな?
「ま。攻略コンテンツでもないし、残りの10人だっけ?軽くね」
 じゃあ、次はヒロインのマリアン。
「あ、参戦したんだ?」
 勝利ポーズが月に代わってお仕置きだったり。台詞がお仕置きだったりする正義を愛するストリートギャングのボスっていう設定。
「けったいな設定だこと」
 次はアボボ。
「変な名前ぇぇぇ」
 名前で笑うのは失礼なんだぞ。アボボはね、双截龍に1stだか2ndステージだかでボスとして登場した由緒あるキャラなんだ。
「プレイした事ないけど」
 うん。何かアンドレにキャラ的に近いみたい。最終ステージではザコ扱いで2匹同時に登場したりするらしいし。しかも何かラスボスより強いとか何とか…。
「いるよねぇ、そういうキャラって。でも匹って…人間でしょ?」
 人間だよ、でもアボボだし。
「次は?この人は?」
 ダルトン。男だそうです。
「男なのか」
 次、この人。アモン、忍者です。次…。
「って、待てぇ!何だその説明は!読者さんがわかんないじゃないか、そんなの!『軽くね!』って言ったのはボクだけど、それは軽すぎる!」
 BBネオジオ参照って事で。
「それじゃここで紹介する意味ないし」
 うーん、じゃあダルトンに戻って…男だ!
「それは聞いたし。それ知らない人が聞くと見た目は女みたいで実は男だった!とか思われるよ?」
 今までそーいうキャラいたかな、格ゲーに?トレーシーが初期設定ではそうだったらしいけど。
「嬉しくないでしょ、それ?」
 まあね。ダルトンは男の情熱弾、男のジャンククラッシュ、男のプライドなどなどの技を使う男なのだ。決め台詞は「俺は男だ!」な俺より強いヤツを探してるストリートファイター。
「…ウソっぽいけど、マニュアルとか見るにホントみたいだね」
 ホントだよ。次、アモン。漢字で書くと亜門。
「あなたが何を知ってるか知らないけどボクはあなたの事は知らない」
 み、宮本?
「カルロスじゃないからね♪」
 いいけどさ…この人は兄弟子を探して闘ってるらしいんだけど、設定では。ゲーム上では一切無視。兄弟子の事なんかエンディングに言っても出てこない。…ほとんど北沢タクヤ。
「カルロスだのタクヤだのかなり読者置いてけぼりな事を…」
 カルロス言うたのは悠だろ?ちなみにアモンのホームステージは飛行中の飛行機の翼の上。キャミィステージより怖いね!っていうか普通は闘えないし、墜落する。
「どんな状況になると飛行中の飛行機の翼でバトル始まるわけ?飛び立つまで仲良く一緒にいたの?どんな理由があってそんなとこで闘う必要ある?」
 飛んでいて疲れたから羽根を休めようと近くを通りかかった飛行機の上に着地したら、そこに偶然、格闘家がいた!
「飛べるんだ、アモン?」
 飛べないけどテレポートは出来る。まあ、実際は凧ね。
「大体さ、ジャンプしたり吹き飛ばされたらリングアウトしちゃわない?」
 そこはほら…えと…うん…慣性の法則で!
「無茶ゆーな!」
 でも、KO時は悠が言うように吹き飛ばされちゃうよ。拡大縮小機能の縮小機能使って。画面奥へと吸い込まれてくみたいな感じで。
「死ぬじゃん」
 死ぬだろうね。まあ、そもそもが実際吹き飛ばされたら落下するんであって、吹き飛ぶわけはないと思うけど。
「どうかな?」
 あれが漫画的で一番わかりやすいからねぇ。
「まあね、じゃあ次ね」
 エディ。ムエタイ使う軍人。
「ふーん」
 次、鮮血の肉ダルマこと、ブ…
「って、また軽くなってるし」
 エディは他にないんだよ。だから次、ブルノフ。
「鮮血の肉爆弾って書いてあるけど?」
 大差無し!この人はね、うん、デブだな。
「次!」
 待てぃ。血を見るとキレて大暴れするらしい。
「ハート様かな?」
 ハート様だね。ちなみにCVは郷里大輔さんという事でお決まりのゲブゲブ系。意味わからないかもしれないけど、郷里氏独特のゲブゲブ口調な感じ。対戦相手からは「ゲブゲブ言ってる場合か」「ゲフゲフうるさいわ、肉だるまめが」などと言われ放題。
「ハート様に何て暴言!!!」
 ハート様には暴言だろうが、ブルノフにはいいんじゃないかな?ちなみに本人が言うには伊達にゲブゲブ言ってるわけじゃないらしい。
「おぉぉぉ、他にいくらでも太字に出来そうなとこあるのに、敢えてそこで太字か!」
 伊達じゃないんです!次は、レベッカ。和風なオランダ人で、格闘スタイルはトンファー。
「トンファーは格闘スタイルじゃない…棒術使いの格闘スタイルは『棒』なの?」
 そう書いてあるんだもん!でも、実際には合気道+トンファーって感じ。合気道道場の娘みたいだし。
「そこはかとなく風雲のかほり」
 で、和風だから必殺技は「紅刃拳」とか漢字になってる。特徴は怪しい日本語!!このゲームって全員、国籍・人種を問わずに普通に日本語使うんだけど、この人だけ「コージンケェン」とか何人だ、お前?っていう怪しさ大爆発な事に…。
「オランダ人でしょ?」
 声優は外人さんじゃなくて藩恵子さんね。でも、勝利台詞は普通な発音なんだよね…「まだ、負けるわけにはいきません」とか。
「訳有りなんだ?」
 訳有りだよ。鉢巻きをほどいて強い意志を秘めて「まだ、負けるわけにはいきません!」と。
「恋人をラスボスに殺されて…ハチマキは形見かな?」
 違う違う。恋人が実はラスボスの部下で、騙していたなんて許せない。女の純情踏みにじるなんて!とラスボスに殴り込みかけてるとこ。
「本気?」
 本気本気。マニュアル見てみなよ。
「どれどれ?…って、ホントだしぃぃ」
 私は今回まだ1回もウソをついておりません。
「風雲にさ、結婚したくないから合法的に婚約者を殴り殺す為に格闘大会参加した女の子いたよね」
 凄い設定だったね、あれは。
「それに近いものがあるんだけど…レベッカって……風雲キャラ?」
 さ、最後はチェンフー。酔拳の使い手で、まあ何だ?ジャッキー=チェンの酔拳と酔拳2の主人公を足して2で割ったというか…映画そのまんまなキャラ?
「いいのかなぁ?」
 いいんじゃない?鉄拳のレイだってかなり危ない上にCVが石丸さんだぞ、あっちは!それよりはマシ。残るはボス2人、家庭用ではコマンドで使用可能になる。
「それもまたありがち」
 中ボスのデュークは影の暗殺者の異名を持つ暗殺者で相手を生かさず殺さず…
「殺せよ!暗殺者!!」
 というかまず最初に影の暗殺者というところにツッコミ入れてほしかった。
「ま、まあ表舞台で活躍する暗殺者は普通いないね」
 生かさず殺さずやってるから有名になるんだろうね。恐れられているとかそんな設定あるし。名前が知れ渡っている暗殺者って何だろう…。
「殺さない暗殺者って何だろう?」
 何か大きな悪事には必ず関わってるとか凄い設定もある。テレポートでも出来るのか?
「戦争だろうと何だろうと全部関わってるんだ?」
 大きな悪事ならね。ちなみに今回の任務は暗殺じゃなくてラスボスの護衛。でも、いつからいつまで護衛してんだろ?
「永久任務かな?」
 何かどうもラスボスを倒せる人を探してるっぽいんだけどねぇ…この人がアモンの兄弟子な様な気がする。で、そのラスボス。コガ=シューコー。
「日本人かな?」
 多分ね。英語表記ならシューコー=コガかな?
> 「ブラッディータウンに君臨する暗黒街の独裁者っていうこの設定が…」
 ギース様だね、まるで。ギース様はサウスタウンに君臨する暗黒街の支配者だ。
「しかも古武術使い?」
 +することの忍術。でも影と同化したりテレポートしたり霞と化したりヴァンパイアのような気もする。
「うん!見た目といいどう見ても…うん、ヴァンパイアに決定しよう!!」
 うーん…この人がアモンの兄弟子という可能性も…疲れたな。後は軽くゲームの紹介だ。
「オッケー」
 ボタンは4ボタンでそれぞれが弱、中、強、特強攻撃になってる。ちょっとわかりにくい。特に中と強の使い分けが。
「3段階が限界だよね、やっぱり」
 んで、空中ガードがあって、空中投げとか2段ジャンプとかあって、割と空中戦重視っぽいようでいて実は中段技が結構あるから地上戦主体。
「空中ガードと2段ジャンプとかあるって事は守りの時は空中に逃げて攻める時は地上なんだね?」
 そこはかとなくヴァンパイアシリーズっぽい。
「ラッシュ系のゲーム?」
 とも思えないね。かなりハンパな位置にいるんだわ、このゲームって。移動起き上がりないから昔のゲームみたいに安定した起き攻めが出来る。かと思えば吹き飛び中にも喰らい判定消えないから足払いキャンセルで必殺技がヒットしたり、割と空中コンボが入る。でもダウン中の相手には攻撃出来ない。
「確かにハンパだ」
 例外的にダウン中の相手にもヒットする技あるけど、あくまでも例外。んで、特徴としてはやたらと気絶しやすい。ちょっと攻撃するとすぐに気絶する。で、気絶そのものも特殊な事になってて…普通、気絶ってどんな技であろうと気絶状態になるとダウンするよな?
「ゲームによって色々だけどね。連続攻撃が途切れるまではダウンしないのと、途中であってもダウンしちゃうのと」
 後者はやだよね、キャンセルで出した超必がスカったりして…。まあ、そんな話はどうでもいいんだけど、ダウンしてからわざわざ起き上がって、そんでフラフラする。アホかぁぁぁ!って感じもするけど、そーなってる。
「寝てればいいのに…あっ!このゲームだと寝たまま気絶してるんだ?」
 正解!でも、ダウンしない技で気絶するとダウンを挟まずにいきなり立ったまま気絶する。割と怖い。
「ダウン気絶って追撃は?」
 通常の攻撃は入らない。専用のダウン追い打ち技が使える。ヴァンパイア系の大ジャンプからのホーミング追い打ちね。
「通常ダウンには使えないんだね?」
 気絶ダウンの追い打ち専用。でも、ジャンプが大きすぎて気絶した技のフォロースルー後、すぐ…まあ、リバーサルとでもいうか、そうして出さないとスカる。ダウン気絶中以外の相手には攻撃判定ないからちょっとでも遅れると無防備なまま相手の目の前に着地する事になる。
「あららら…狙いは立ち気絶!」
 狙えないと思う。次は…えと、超必ね、このゲームではチャージ必殺技っていう名前だけど。これがかなり優れたシステムなんだよね。超必って主に体力減った時に使えるのと、ゲージ溜めて使うのと2種類あるだろ?
「SNK系とカプコン系だね。今はSNKも体力系は使ってなくてほとんどのゲームでゲージ系になっちゃったけど」
 元々は瀕死の時の一発逆転要素だったし、超必ってそうあるべきだと未だに私は思ってる。でも、嫌いなんだ、体力減ってから使えるのって。理不尽だから、体力減ったもん勝ちみたいな。かといって、戦略的にほとんど意味ないような本気で瀕死じゃないと使えないゲームもどうかと思うし、KOF98とか…。
「難しいね」
 でも、ゲージ系だと瀕死になった時の一発逆転にはならない。これが私がスパIIXを2流としてる理由。あのゲームは攻めてる側が死にかけの相手にトドメを指すようにしか超必使えないでしょ?それじゃダメなんだよ…。
「そういう意味だと侍魂の怒りゲージは理想的かな?」
 割とね。でも、このダブドラはもっと優れてる。基本はゲージ系なんだ。攻撃を当てるとゲージが増えてMAXになると使える。
「そこまでは普通だね」
 そう、違うのは超必ゲージと体力ゲージが兼用されてる点。つまりね、体力が減ると超必ゲージが短くなるんだ。
「コロンブスの卵みたいな感じ」
 誰でも思いつくアイデアだし、それがどうした?的なんだけど、実際プレイしてみるとこれがかなりいいバランスなんだよね。一定体力減ればじゃなくて、少しでも減ればその減った分に対して超必系は有利になる。一定値以下になると!ってシステムが私は嫌いだったんだけど、このゲームだとそうじゃない。そして使い放題になるわけでもない…ある程度は攻撃しないとゲージはたまらない。でも、体力減ればすぐにゲージはMAXになる。これは単純でいて実にバランス取れてる。絶対に連発不可能だから、とんでもなく高性能に出来るし。
「理想の超必殺形態なの?」
 私の考えではね。人それぞれ違うから、これは。どんどんストックして超必連発出来るゲームの方が好きな人だっているだろうし。でも、私はこのダブドラシステムが今までのゲームの中で超必に関しては最高峰に位置してる。超必そのものも割と面白い、SNKのワンパターンなアイデア不足な技とはちょっと違うかなっていう。
「評価高いんだね」
 超必はね…ただ、このゲーム残念な事に体力ゲージが短いんだ。平均的なゲームの半分ほどしかないからちょっと攻撃受けるとすぐ瀕死になる。1回の連続技で体力半分とかは当たり前だし。
「まあ、そんなのKOF94とか95もそうだし」
 そう言われるとそうだけど、でもバランスは良くないね、この体力ゲージは。折角いい感じの超必システムなのに、短すぎる体力ゲージが台無しにしちゃってる。体力ゲージが今の倍あればもうちょっとマシな評価になったんだろうに。…まあ、世間一般での評価ほどには悪い作品じゃないよ、完成度は割と高い。
「不当な評価受けてるって言ってる?」
 そうじゃない。評価は多分正しい。やり込む気自体が起きないんだよ、このゲーム。で、このやり込む気を起こさせるかどうかもゲームの評価の1つでしょ?やり込みもせずに適当な評価するな!って私は結構言っちゃう方なんだけど、実際…とてもそんな事は言えないんだ、私の口からは、この作品には。そうでなくても理論的にそんな言葉に意味はないし。だから…世間一般での評価ほどには実際には悪い作品じゃないけど、世間一般の評価も正しいという何か矛盾してるみたいな事を言わざるを得なくなるわけ。
「難しいなぁ」
 このゲームはね、超必のコマンドが当時隆盛を誇っていたわけのわからない長いコマンドじゃなくて、時代の最先端…普通の必殺技コマンド+ボタン同時押しで…必殺技の上位版みたいなのはその必殺技とコマンドは同じになっていてわかりやし作りなんだよね。
「はっ?さっきの話から何かつながってる?」
 一応はつながってる。私はこの判断は評価してる。多分ね、このゲームって私はわかりにくいって言っちゃった4段階の攻撃系にしても、奇妙な気絶にしても…初心者を意識してるんだと思うんだ。連続技使えなくても!っていう。連続技でなくても簡単に気絶するし、気絶した相手にも連続技はいらない。上級者であろうと初心者であろうと与えられるダメージは同じ!と。
「…確かに全体的に初心者にわかりやすく作ってあるみたいだね」
 ただ…でも、ただそれだけなんだ。それは評価してもいいけど、それ以外には見えてこない。ゲームっていうのはある種の方向性が必要だろ?同じネオジオのマイナー格闘の神凰拳の場合はガンガン攻撃、ハイスピードで攻めて、空中でもどんどん攻撃、待ちは不利!気持ちよく攻める事が出来るゲームを!っていう開発者の意図が見える。その意図のもとに組み立てていってるから強力すぎる攻撃への対応策を作り、システムとしてまとめていってる。それに対して…
「速攻生徒会は…」
 ちっがーう!…つうか、どっから速攻生徒会が……そうでなくてダブルドラゴンはね「格闘ゲームを作りたい」っていうその方向しか決めてない。言ってみれば北を目指そう!と言って、北西も北東も混ぜて北方向ならどうでもいいやみたいな、そんな大雑把な作りなの…それがさっき言った「ハンパな位置づけ」なゲームになった原因。初心者向けに!っていう方向性はあったかもしれないけど……。発売された時期やネオジオっていうハードを考えるに「格闘ゲーム」を出せば売れるだろう!的な…開発者の「こういうゲームを作りたい」っていう意志が見えてこないゲームなの。
「ダメじゃん、ダブドラ」
 まあね。でも、実際に出来上がった作品はそこそこのまとまりを見せていて、同じく「格闘ゲームを!」という方向性しか見えない他タイトルに比べて光ってる作品だね、と。完成度の高さなんていうのはゲームとして当たり前でそんなのは「アシュラバスター」とかでも満たしてるんだ。でも、完成度が高くてもただそれだけで終わってるゲームは凄く多い。このダブドラは方向性がはっきりしてない割には良く出来てる…2流程度の作品ではある。これが私の評価。最低でも同社がこの作品の後にネオジオで放ったゴウカイザーよりはいいと思うよ。
「誉めてるんだか、けなしてるんだか…その両方っていうのはダメだよ?」
 多分、誉めてるんだと…ただ……ボタン連打系コマンドの上位版の技のコマンドがボタン2つ同時連打っていうのはちょっとイカれてると思ったです。以上!!