ビオレッタ

個人データ
名前VIOLET
 シルバーランドの王女として誕生しながらも王女兼王子として育てられたリボンの騎士2世。

 そう、ビオレッタはリボンの騎士1世こと「サファイア」の娘である。
 王位継承権を持った双子の兄「デージィ」は生まれてすぐに王位簒奪を企むダリヤ公爵夫人により魔物の住む森に捨てられる。
 これによりビオレッタに王位継承権が移るはずだったのだが…デージィ失踪を国の者に隠す為にビオレッタは王女と王子を演じる事となったのである。またかぁ…呪われてんじゃないのか、シルバーランド!
 娘に自分と同じ運命を背負わせたくないと涙するサファイア王妃(???サファイア女王なんじゃないのか?何でフランツが国王に?)。しかし、極悪非道なフランツ国王は姫に過酷な運命を課すのであった。…王子がいなくなったらならいなくなったと素直に言え!隠すな、国王!
 時は流れビオレッタ15歳。意味もわからず1日おきに王子と王女の役目を果たしてきたが…

おかあさまァ どうしてあたしは毎日男の子になったり女の子になったりしなくちゃいけないのーっ

 そりゃ、そうだ、どこの国のお姫様がそんなバカな事をやっているというのだ!…ま、まあシルバーランドでは伝統的にそうしてるような気もするがな。
 そして、突如聞かされる衝撃の真実!実は双子の兄がいたこと…そして兄は既にこの世にいないであろう事…しかし…ビオレッタは兄の生存を信じていた。

 まあ、大体こんな設定です。母親であるサファイアと違うのは「男の心」を持って生まれてきたわけじゃない事、そして女の子なのでやっぱり王女としての自分の方が好きだけど、王子としての自分にそれほど疑問を抱いておらず…割と男の子っぽい、つまりボーイッシュな点ですね。

ぼくが美しいって?ふふふ

 一番感動の場面は…やっぱり親子だなって感じで…昔のサファイア同様、母親と一緒に北の塔に幽閉されて…えぇ、サファイアも母親と一緒に北の塔に幽閉された事あります。サファイア…どんな気分だったんでしょうねぇ?歴史は繰り返すって感じで…。で、どこが感動なのかと言えば…ビオレッタが寝付いて…ふと目を覚ますと…

「あなたはどなた?」
「私はリボンの騎士だ!ビオレッタ あなたに剣を教えます おとり 剣を!」
「あっ、あなたはおかあさま!!おかあさまが剣を使えるの?あたし知らなかったわ」
「ええ使えますとも 昔は男の子として育ったのよ あなたも強いけど、もっと強くおなり あたしをまかしてごらん」
「おかあさまなんかに負けないわ」

 えぇ、感動ですよ!特にサファイアの格好良さ。大人になったリボンの騎士を見れる唯一の場面。そしてあまりにも勇ましいビオレッタに涙を流しながら

「ホホホホホホホ……元気な子………………」

 と…えぇ、すごい複雑な心境なんでしょう。本当は剣の稽古なんか娘にしたくない。でも、しないと娘も自分も助からない。あう、ビオレッタじゃなくてサファイア紹介になってる。
 この後、やっぱり因果は巡るというか…ここまで母親と同じでいいのか?みたいな感じでネズミに脱出口を教えてもらい北の塔から脱獄。はい、昔のサファイアもネズミに教えられて抜け出ました。
 抜け出た後、やっぱり母親同様に「女性」に惚れられて…ってもういいっての…この親子そっくりすぎ!まあ、それはともかく「リボンの騎士」を名乗り兄探しの旅に…

ぼくはリボンの騎士っていうんだ にいさんを探しているんだ

 当然、母親同様に恋する王子様(白の王子)に対して

ぼくは姫じゃないっ!男の子だっ!

 だとか…お約束ぅ。不幸な親子だ…。そんで兄と再会…まあ再会と言っても別れたのが1歳の頃だから初対面に等しいが…

おにいさま!!あたしのほんとのおにいさま!!あたしずいぶんさがしましたのよ。
おにいさまをさがして男のなりをしずーっと旅に出ていたのよ

 ちなみに結末は…ビオレッタを恨んでいた黒の王子は死んで、白の王子は…になって、でビオレッタとラブラブになるのかと思えばそれっきり。
 んで、ビオレッタとデージィが見つめ合って終わり。え、まさか兄妹愛?その後もビオレッタは男の子のフリをしてイタズラしてるかもしれませんとかそんな終わり方でした!よくわからないです!!

 あっと、ちなみにこの物語は「少女クラブ版リボンの騎士」の続編ですね。別に「なかよし版」でも設定的に問題ないですけど、連載されたのは「なかよし版リボンの騎士」より、こっちの方が先ですから。で、少女コミック版リボンの騎士の最終回を見て見ると…やっぱり「サファイア女王」なんですよねぇ。フランツ、貴様!王位簒奪しやがったな!